体験レポート

大産地に衝撃が走った、セルリー疫病の被害。 救世主として期待されるユニフォーム粒剤の効果とは!?

野菜
JA信州諏訪 野菜専門委員会委員長/セルリー専門部会部会長 植松金昭さん
【JA信州諏訪 野菜専門委員会委員長/セルリー専門部会部会長 植松金昭さん】

全国のセルリー生産量の約4割を占める長野県。八ヶ岳西麓に位置するJA信州諏訪管内は、その7割を占めており、特に夏秋セルリーでは国内流通の9割が同JA産なのだとか。そんな大産地で4~5年前から「セルリー疫病」による被害が拡大。長野県からの早期登録要望を受け、ユニフォーム粒剤はセルリー疫病に登録されました。

その経緯と、ユニフォーム粒剤導入後の変化について、同JAセルリー専門部会の部会長 植松金昭さんにお話を伺います。 

 

100年を超える歴史をもつ産地でセルリー疫病の被害が拡大


JA管内の茅野市でセルリー栽培が本格的に始まってから2025年で104年目。標高9001200mに圃場が広がる管内では、夏場の冷涼な気候や八ヶ岳の伏流水を活かし、高品質なセルリーをつくり続けてきました。産地の課題の一つはここ数年の夏場の高温。夜温の高さが品質低下を招くため、同JAセルリー専門部会で高温対策を検討中なのだそうです。

そして、もう一つの大きな課題は「セルリー疫病」。セルリーの大産地に衝撃が走ったのは45年前のことでした。セルリー疫病が発生・まん延し、有効な薬剤がないことから管内のセルリー生産者の多くが大きな被害を受けたのです。

「水はけの良くない場所に発生しやすく、発病すると甚大な被害につながるんだよね。ウチの圃場も3年前(2022年)は、疫病が広がって半分以上出荷できなかったし、去年(2024年)はゲリラ豪雨で圃場周辺から雨水が流れ込んだせいで疫病にやられて、大きく減収しちゃったよ」と話す植松さん。

植松さんの夏秋セルリー圃場
【植松さんの夏秋セルリー圃場】

 

セルリー部会のほとんどが、12割減収離農する部会員も相次いだ


セルリー疫病に対する登録薬剤がなかったことから、同JA管内では耕種的防除対策で対応せざるを得ない状況が続いていました。

「育苗トレイとか育苗ポットは1回使うごとに消毒する、育苗ハウスに入るときは靴を履き替える、マルチの通路には藁を敷いて泥はねを防ぐ、亜リン酸を含む肥料で根張りを促進するといった耕種的防除が大切だね。でも、これらの対策を徹底しても被害を防げないときは、もうお手上げの状態だったんだ」。

JA原村営農センターの営農指導ご担当者は「1株やられるとその周りの株にも円形状に広がる。セルリー専門部会の部会員さんの中には、全体の1割しか出荷できず全滅に近かった方や、2年連続で赤字だった方もいました。去年(2024年)はほとんどの部会員さんが12割減収しましたね。もう、産地崩壊しちゃうんじゃないかって心配までしてたんです」と話します。

セルリー疫病がまん延して以降、JA管内ではセルリー栽培をあきらめ、離農する人が相次ぎました。「この深刻な状況と長野県から提出された早期登録要望を受け、ユニフォーム粒剤は2024年秋、セルリー疫病に登録されました。」

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【疫病の耕種的防除対策として、マルチの通路に藁を敷いて泥はねを防ぐ】

 

産地全体で春セルリーにユニフォーム粒剤を使用開始。離農で面積は減ったものの、出荷量は変わらず


JAでは20251月、セルリー専門部会に対してユニフォーム粒剤の説明会を開催し、防除効果や処理方法などの説明を実施。部会員の皆さんは早速、20253月定植の春セルリーに対し、ユニフォーム粒剤を使用されたそうです。その効果について同JA営農指導ご担当者はこう話しますー。

「つい先日まで春セルリーの集荷をしていましたが、離農する部会員さんが増えて面積は減ったはずなのに、出荷量は面積が減る前と変わらなかったんです。『今年(2025年)の春作は品質・収量が良かった』という部会員さんが増えましたね」。

 

昨年、被害がひどかった圃場でも現時点で特に問題はなし。今年の収穫に期待がかかる


春セルリーを手がけていない植松さんも、2025年の夏秋セルリーに対して、はじめてユニフォーム粒剤を使用されました。夏秋セルリーの定植は5月上旬から7月中旬まで(取材時は6月下旬)。定植直後にスポット式散粒器を使ってユニフォーム粒剤を株当たり2g処理されたとのことでした。

「例年だったら定植1ヵ月後の芽かきの頃に、疫病の症状が出てきて全体が変色したり、茎がだらんとしてくるんだけど、現時点では特に問題ないみたい。しかも、去年、ゲリラ豪雨で雨水が流れ込んで疫病の菌が広がった圃場でも、症状がかなり抑えられてるんだよ。このまま夏を乗り切れればホント最高だね」。

JA原村営農センターの営農指導ご担当者は、「今までは耕種的防除として、定植時に亜リン酸を含む肥料やその他資材を施用してきました。今後は効果の高さを実感できたユニフォーム粒剤をそれらの資材と組合せて使用することで、セルリー疫病に対応していきたいと思います」。

「ユニフォーム粒剤は、セルリー農家の救世主だと思う」と植松さん。

疫病による産地の危機を乗り越えて、今後も歴史あるセルリー産地を守っていくために。JAと二人三脚でこれからも品質の高いセルリーを消費者に届けたい、と産地の未来を見据えていらっしゃいました。

 

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【定植後1か月経過しているが、ユニフォーム粒剤の防除効果が確認できる  】

 

防除スケジュール
【植松さんの夏秋セルリー防除スケジュール】
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植松金昭さん

JA信州諏訪 野菜専門委員会委員長、セルリー専門部会(部会員36名)の部会長として活躍。

セルリー1.3ha、非結球レタス20a、水稲1.2haを作付。 

 

※掲載内容は取材当時のものです。

 ※記事に登場する人物の、製品に関するコメントは個人の感想です。

 

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