送粉昆虫の新しい場所

増え続ける耕作放棄地にミツバチの栄養になるお花を植えて、農地の再生とミツバチの餌不足解消などを目指しています。

2015年秋に、玉川大学農学部、山梨県甲府市の養蜂家、雪印種苗株式会社、シンジェンタジャパン株式会社で、『耕作放棄地のお花畑化プロジェクト推進協議会』を設立し、これまで本プロジェクトに共感・協賛いただけるパートナーとともに、養蜂および農業の活性化を目指し、日本農業の課題の一つである耕作放棄地を利用してお花畑を創出し、養蜂資源、農薬被害の回避場所などとして利用することにより、地域の園芸農業に養蜂を通じて貢献してきました。

新しいグット・グロース・プランでも、取組継続を支え、さらに多くのお花畑化を行っていきます。

本プロジェクトの活動をよりみなさまに知っていただけるようFacebookで情報発信しています。

耕作放棄地のお花畑化プロジェクト推進協議会Facebookページ

ご興味のある方は、ぜひご確認ください。

生物多様性・生態系の保全と地域農業の活性化の両立

本プロジェクトでは耕作放棄地を春季と夏季の年2回、お花畑に変えていこうと、春にハゼリソウやクリムゾンクローバー、夏にヒマワリといったミツバチの餌資源の元として緑肥植物を栽培しています。

耕作放棄地を利用してミツバチの餌資源を創出し、生物多様性・生態系の保全と地域農業の活性化の両立を目指しています。

「耕作放棄地を活用したい」という想いからはじまりました

ハゼリソウと青空

耕作放棄地は、現在の日本の農業の最重要課題です。耕作放棄地が増えることで、生活環境は悪化し、地域は衰退していきます。

環境を守るために耕作放棄地に、栽培作業が簡単で緑肥にもなる草花を栽培することで、耕作放棄地を耕作可能な状態で維持でき、地域の景観美化にもなります。

また、様々な花を植えてお花畑を作ることは、ミツバチを始めとする送粉昆虫の餌資源の創成にもなります。

近年、ミツバチの不調が伝えられ様々な原因が上げられています。特に問題とされているのは、ミツバチの体力を支える餌資源の不足です。

お花畑を作り、資源の回復ができれば、ミツバチの増殖も期待でき、果樹や果菜類に必要な送粉者として園芸農家への貢献度も大きくなります。

このような背景を受けて、本プロジェクトでは『農地の再生』、『生態系の保全』、『景観の美化』、『生物多様性の促進』、『蜜源植物の増殖』、『養蜂及び農業の振興』を目標に掲げ活動を行っています。

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新しいグッド・グロース・プラン

新しいグッド・グロース・プランは、農業の生産的な未来と世界的な経済回復を中心にし、また、気候変動と生物多様性の損失に対する緊急的な対策を重視しています。私たちは、農業の二酸化炭素排出量を削減し、生産者が気候変動によって引き起こされる極端な気象パターンに対処するのを支援するために、4つの大胆な新しいグローバルレベルでの取組を行っています。 これらの取組は、生産者と社会がコロナウイルス感染症パンデミックの影響から持続的に回復するのに役立ちます。

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長い道のりを歩んできました

2013年に最初にグッド・グロース・プランを立ち上げたとき、私たちは農業とビジネスの持続可能性を改善するという大志を抱いていました。私たちは、2020年までに達成する6つのハードなストレッチターゲットを設定し、そのほとんどを早期に達成しました。このことから、生産者、その家族および私たち全員が共有する地球にとって、目に見えるメリットが生まれ、私たちはいくつかの非常に重要な教訓を学び、私たちが今やろうとしている行動を形づくるのにとても役立ちました。