体験レポート

定植後14日頃までの使用で、たまねぎのべと病を防除。予防効果の高い剤なので二次感染対策にも欠かせません -オロンディスウルトラSC-

野菜
片渕(かたふち)康弘さん(70)

有明海に面した佐賀県白石町は年間を通して温暖な気候とミネラル分が豊富な粘土質の土壌で水稲、たまねぎ、れんこん、キャベツなどの栽培が盛んな農業地帯です。この地で農業を営み、2021年までJAさが たまねぎ部会の部会長を務めた片渕さんに、かつてべと病に襲われ、大きな被害を受けた白石町が劇的な復活を遂げた軌跡と、べと病防除について伺いました。

べと病の被害拡大で管内の収量が例年の半分以下に


片渕さんは18歳から農業を営み、2016年から2021年まで、JAさが たまねぎ部会の部会長を務めました。その最初の年である2016年、西日本のたまねぎ圃場にべと病が広がり、各地の産地は大打撃を受けました。白石町も例外ではなく、管内の収量は目標の半分以下という記録的な不作となってしまったそうです。

【順調な生育を見せるたまねぎ「ターザン」(中生)の圃場(左)、ミネラル分豊富な土壌で育ったたまねぎはみずみずしく、ほどよい甘みが(右)】

たまねぎ、ターザン(中生)の圃場(左)、ミネラル分豊富な土壌で育ったたまねぎはみずみずしく、ほどよい甘みが(右)

たまねぎのべと病は、最低気温10℃前後で湿度の高いときに感染・発病しやすく、おりしも2016年は3月末~4月にかけ、雨の後に早朝から霧が出る日が多発したのだとか。朝、霧が出て翌日の夕方まで、2日間おさまらない日もあったといいます。それによってべと病の発生が急激に増加してしまいました。

「早生は収量の多いところで例年の6~7割、中晩生は1割以下。たまねぎが腐ってしまい、収穫をしないまま廃棄した圃場も少なくありません。そのくらい大変な状況でした」と片渕さんはそう振り返ります。

【2016年、べと病の大きな被害を受けた白石町のたまねぎ圃場】

2016年、べと病の大きな被害を受けた白石町のたまねぎ圃場

 

『べと病防除対策マニュアル』に沿った徹底的な予防防除で収量が回復


しかしその翌年はべと病の発生を最低限に抑えることができ、収量が回復。白石町のたまねぎは劇的な復活を遂げました。復活の理由は、2016年10月に佐賀県がべと病対策会議を立ち上げ、対策を講じたおかげとのことです。

会議では大学や研究機関、指導機関、JAや営農指導者、さらには他県とも連携し、農薬や肥料の試験などを通して、べと病が発生する原因と対策を徹底的に研究し、その結果に基づいた『べと病防除対策マニュアル』を作成しました。白石町ではそれに沿った栽培と防除を徹底した事で、べと病の発生を最低限に抑えることができたと片渕さんは話します。

「私も部会長として参加しましたが、会議を通してこんなにもたくさんの専門家が研究を重ね、心血を注いで『べと病防除対策マニュアル』が作られている事に改めて感動しました。これほどの人たちが関わって作ったのだから、これに沿って栽培し、防除暦を守って防除すれば間違いないと確信したのです。部会でも『べと病防除対策マニュアル』に沿った栽培と防除暦を守ることを徹底し、現在に至っています」

【収穫期を迎えた早生品種。べと病防除対策マニュアルをしっかり守ってべと病の発生を抑える】

収穫期を迎えた早生品種。べと病防除対策マニュアルをしっかり守ってべと病の発生を抑える

 

オロンディスウルトラSCを使った初期の予防で越年罹病株の発生を減らし、散発的に発生していたべと病も抑える。


2021年からは、その防除暦にオロンディスウルトラSC(以下、オロンディス)を加えていただきました。

「対策マニュアルに沿って栽培していても、土の中に菌が残っているため、べと病が散発的に発生してしまうことがありました。でもオロンディスを導入してからはベと病がほとんど抑えられており、効果を実感しています」と評価してくださいました。

オロンディスの散布は、定植後10日~14日の間におこなっているそうで、早めにしっかりと散布することで予防効果が高まり、感染拡大防止にも大切だとおっしゃいます。

「病気は、予防が大切。べと病は10月~12月頃に感染しますが、最初は肉眼では確認できません。翌年2月~3月頃に発病し、これは越年罹病株(もしくは一次感染株)と呼ばれます。越年罹病株から感染し、発病した株が二次感染株となり、発生の条件が揃うと4月~5月の多発につながってしまいます」

【たまねぎの越年罹病株。葉が歪曲し、色あせて黄色っぽくなるのが特徴】

たまねぎの越年罹病株。葉が歪曲し、色あせて黄色っぽくなるのが特徴

 

「だから初期に予防して、越年罹病株の発生をいかに減らしていくかが重要なんです。オロンディスは、定植後14日頃までに使用することで、2月~3月の越年罹病株の発生の抑えることのできる予防効果の高い剤ですので、今後は二次感染対策としても使っていきたいですね。良いたまねぎのためにも、多発圃場では使用液量200L/10aで処理しています」と 片渕さんは話してくださいました。

【べと病の二次感染が発生したたまねぎ圃場】

べと病の二次感染が発生したたまねぎ圃場

 

【オロンディスウルトラSCを使った「たまねぎ」のべと病に対する防除スケジュール】

オロンディスウルトラSCを使った「たまねぎ」のべと病に対する防除スケジュール

現在、佐賀県では“さが園芸888運動”として、園芸産出額888億円を目標に掲げています。片渕さんもそれに貢献できるように、後継者の息子さんと共に規模を拡大しながら、防除暦をしっかりと守った栽培を続け、収益を上げていくことを目指しています。

片渕(かたふち)康弘さん(70)

 

 

 

 

 


片渕(かたふち)康弘さん(70)
8.5haの水田で水稲、だいず、たまねぎ、キャベツ、小麦を二毛作で栽培、うち、たまねぎの栽培面積は4.5ha。
白石町では約850名の生産者が、約1000haでたまねぎを作付。

※掲載内容は取材当時のものです。

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