よく似た水田雑草の見分け方
異なる属であっても見分けがつきづらい水田雑草があります。「クログワイとイヌホタルイ」、「ミズガヤツリとコウキヤガラ 」の見分け方をそれぞれご紹介します。
「クログワイ」と「イヌホタルイ」の見分け方
ハリイ属のクログワイとホタルイ属のイヌホタルイは、異なる属の多年生カヤツリグサですが、生育中の個体は意外と良く似ているので、抜いて調べたり、開花期にならないと遠目では見分けがつきにくいものです。そんな時には、茎の先(茎頂部)と地際(茎葉基部)に眼を向けてみてください。
【茎の先(茎頂部)での見分け方】
茎の先では、クログワイは花が茎の先端に咲き、茎に縦筋はありませんが、イヌホタルイは葉の途中に花穂がつく部分があり、そこから先端に向って花穂形成前から縦筋があります。また、地際では、クログワイは茎葉基部の鞘葉が膜質で縦縞模様ですが、イヌホタルイは硬質で先端が尖っています。
【地際(茎葉基部)での見分け方】
「ミズガヤツリ」と「コウキヤガラ 」の見分け方
カヤツリグサ属のミズガヤツリもホタルイ属のコウキヤガラも、地下根茎の出方や塊茎の形、花に特徴があります。抜いて調べることもできますが、開花期になれば簡単に区別ができる多年生カヤツリグサです。しかし、実際の水田に生育中の個体は、遠目ではとてもよく似ていて見分けにくいもの。そんな時でも、地際部をよく見ると違いがわかります。ミズガヤツリは、葉鞘が目立たず、そのまま立ち上がりますが、コウキヤガラは、地際に葉鞘があるので見分けがつきます。
【「ミズガヤツリ」と「コウキヤガラ 」】