アグリメックの防除試験では、増加傾向のネギハモグリバエを抑え、玉ねぎの品質は上々です。

体験レポート
吸収性害虫であるアザミウマ類やコナジラミ類、ダニ類など幅広い害虫に対して高い効果を示し、同時防除が可能「アグリメック」

日本一の玉ねぎ産地の担い手として収量よりも品質を重視


 玉ねぎの生産量約26万トン(2022年度実績)と日本一のスケールを誇るJAきたみらい管内。
黄玉ねぎと赤玉ねぎで幅広い品種を手がけ、8月頃〜翌年4月頃まで全国に安定出荷されていらっしゃいます。
JAきたみらい管内の端野町玉葱振興会青年部に所属する、北見市の箱木さんは就農11年目。反収は6.3トンと管内平均よりも1割以上多く収穫していらっしゃいます。「うちは定植後から6月までに干ばつ傾向であれば10〜14日ごとに灌水をしています。初期に水分をしっかり与えておかないと、根張りが悪くなって収量も上がりませんからね」と話されます。
 「でも僕が重視しているのは収量よりも、品質」と話す箱木さんは、管内平均より3割以上少ない反当り90kgの基肥施用で玉ねぎを栽培されているのだとか。「適正量の施肥を心がけているので、チッソ分過多にならず病気になりにくい。だから、品質も上がるし、防除回数も10〜14日に1回で済むんです。また、玉ねぎの品質は色のりが一番重要。うちでは収穫・選別後、出荷までの期間に大コンテナ同士の間隔をあけて風通しを良くすることで、色づきを促進させています」。

 管内の一番の問題害虫は、3年前ぐらいから発生が増加傾向のネギハモグリバエ。成虫が葉を吸汁する被害のほか、葉の中に産み付けた卵から孵化した幼虫が球に入り込むと、被害が大きくなるのだそう。こうした被害を防ぐには、成虫の段階で密度を抑制することが問われるのだそうです。JAきたみらいの河田さんは、玉ねぎの品質向上のため、年ごとに変化する病害虫の防除対策にも余念がありません。
JAきたみらい管内では、2年前からネギハモグリバエ増加対策として、発生ピークの7月中旬と下旬の2回、防除効果の高い殺虫剤の防除を指導されてきたのだそうです。

吸収性害虫であるアザミウマ類やコナジラミ類、ダニ類など幅広い害虫に対して高い効果を示し、同時防除が可能「アグリメック」
【JAきたみらい管内の定植の様子】

防除効果の高さと経済性が評価され今年の防除暦にアグリメックが採用


 JA指導のもと生産者個々の適期防除努力によって、現在はネギハモグリバエ発生が抑制されているのだとか。そんな状況の中、2024年の玉ねぎ防除暦に新たにアグリメックを採用いただきました。
 「ネギハモグリバエ発生ピークの7月中・下旬散布の基幹防除剤の一つとして、アグリメックを採用しました。現在使用されているメインの殺虫剤とほぼ同等の防除効果の高さがあることと、それらと比較して経済性に優れていることが決め手です」と河田さんはおっしゃいます。

 昨年2023年、箱木さんの玉ねぎ早生品種「オホーツク222」では、40a圃場の一部区画でアグリメックの防除試験を実施。ネギハモグリバエに対して、6月上旬と7月上旬に他殺虫剤、7月中・下旬に1000倍のアグリメックが散布され、箱木さんご自身も確かな手ごたえを感じられたようです。
「昨年は気温も湿度も高かったにもかかわらず、ネギハモグリバエが抑えられ、品質は上々の玉ねぎが収穫できました。今までメインで使っていた剤と違う系統で、ネギアザミウマにも抵抗性がつきにくいとのことなので、安心できますね」。

吸収性害虫であるアザミウマ類やコナジラミ類、ダニ類など幅広い害虫に対して高い効果を示し、同時防除が可能「アグリメック」
【全国でも日照時間が長いJAきたみらい管内では、8月中旬~翌年4月中旬に黄玉ねぎが出荷される】

素早い浸達性で残効性に優れるアグリメック


 さらに、取材中に「アグリメックは葉から吸収され速やかに植物体内部に浸達し、なおかつ残効性が高い」とメリットをお伝えしたところ、目からウロコのご様子の箱木さん。「それを聞いて、ぜひ本格的に使ってみようと思いました」と2024年作に向けた計画も伺うことができました。

 箱木さんは現在29歳。今後は「自分よりも若い新規就農者を雇用して、今より面積が増えた分は将来その人に経営を委譲して若い農業者、仲間を増やしていきたい」と未来をしっかり見つめていらっしゃいます。
また、「より良い品質を目指した技術力向上や、生産体系改善で産地の面積を維持していきたいですね」とJAきたみらいの河田さん。箱木さんをはじめとするつくり手とJAきたみらいが力を合わせ、これからも日本一の産地であり続けることでしょう。

アグリメック

 

吸収性害虫であるアザミウマ類やコナジラミ類、ダニ類など幅広い害虫に対して高い効果を示し、同時防除が可能「アグリメック」

 

 

 

 

 

 箱木祐亮さん(左)とJAきたみらい 経営支援部ふれあい談東グループ 主査の河田拓也さん(右)。箱木さんはご家族4名体制で、玉ねぎ10ha(サラタマ、SN-3A、オホーツク222・333、レッドアイⅡ、北もみじ2000)、だいず2haを作付

掲載内容は取材当日のものです

 

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