揃いのよい大玉が育ち、アビオスリーの生育促進効果を実感 ばれいしょ以外でも、アビオスリーの効果を試したい
アビオスリーが栽培の手助けになることを期待
農業短期大学を卒業後にお父様が経営していた農場を継承され、美瑛町で就農した尾形さん。農業歴は40年を越えます。美しい景観で知られる美瑛町ですが、元々の農地は粘性が高い重粘土だといいます。重粘土の土地は通気性や作業性、排水性が悪いなど、農業には不利ですが、そんななかでも
「基本技術を大切にしながら新しい物を取り入れ、平均以上の収量が上げられるように努力してきました」
尾形さんはそう胸を張ります。
バイオスティミュラントに関しても、新しい資材として興味を持っていたと話します。
「漠然とですがバイオスティミュラントは、作物に刺激を与えて成長を促進させることで、生育が旺盛になるというイメージを持っていました。肥料価格も高騰していますので、その補完的な役割ができ、収量を確保できるなら試してみたいと思っていました」
試験に協力していただいたもう1つの理由は、ここ15年くらいで気候が大きく変化していることもありました。ばれいしょ、てんさい、豆類、小麦の畑作4品は、北海道の気候に適した寒冷地作物ですが、近年その栽培を難しいと感じるほど、天候の異変が続いています。
「今までは普及センターなどの関係機関や、契約をしているカルビーポテト(株)の指導で栽培をしてきましたが、それでは対応できないくらい気候が変わってきています。9月末でも夜の外気温が20度もあるといった状況の中で、何らかの形で栽培方法を変えていく必要があるかもしれないと考えていたところでした」
そんなときにアビオスリーの話を耳にし、これからの栽培の手助けとなるかもしれないと、試験栽培に協力いただきました。
アビオスリー処理区では葉色の違いがくっきり。大きく玉の揃ったばれいしょにも驚き
協力いただいたのは、加工用のばれいしょ品種「アンドーバー」で、約1haの圃場で試験していただきました。使用は2回、1回目は5月4日播種時のインファロー処理の際に、アクタラ顆粒水溶剤やアミスター20フロアブルなどを含め4種混用で、100倍の濃度で植溝内土壌散布をしました。2回目は6月15日に単用で1000倍液での茎葉散布でした。散布後の6月下旬、尾形さんは圃場を見て驚いたと話します。
「処理区と無処理区の境目を見たときに、アビオスリー処理区のほうが葉の色が濃いのがはっきりとわかりました。草丈はそんなに変わらないのですが、葉色が明らかに違っていましたね」
その差は8月3日の抜き取り調査の際に、さらに明確に現れました。Lサイズ、2Lサイズのばれいしょが多く、大きさも揃っており、良品が育っていると実感したそうです。
「こんなに差があるのかとビックリしました。サイズが大きく、重量もあるばれいしょが取れ、これなら歩留まりが高く、費用対効果に見合うと思いました。また、Lサイズ、2Lサイズは、生食用の品種であれば商品価値が高くなりますので、利益率が上がることも期待できそうです。全体の生育も揃っており、アビオスリーによって生育が促進されるなどの効果があるのだと思いました。別の作物での効果も見てみたいので、来年はだいずでもアビオスリーを試してみたいですね」
現在、息子さんが共に農業をしており、後継者として継承を考えていると話しながらも「新しいことを取り入れて、今の面積でどれだけ収量を上げられるかも考えていきたいですね」と、農業への意欲は変わりません。これまで培った栽培技術を大切にしながら、挑戦し続ける尾形さんの農業経営は続きます。
【尾形安雄さん アビオスリー試験時のばれいしょ栽培暦】
4月上旬 種子消毒
4月20日~GW後半 播種。インファロー3種混合+アビオスリー
5月20日過ぎ 萌芽直前早期培土、土壌処理の除草剤を散布
6月15日 アビオスリー散布
6月20日以降 10日間隔疫病、軟腐病、アブラムシの防除
8月末~ 収穫
尾形安雄さん(北海道上川郡美瑛町)
奥様と息子さんの3人の家族経営。
2023年は秋まき小麦15.7ha、春まき小麦3.4ha、ビート7.6ha、ばれいしょ7ha、
だいず 4.7ha、かぼちゃ 0.4ha、休閑緑肥 1.6haを栽培
関連製品