手持ちの道具で使用でき、作業時間も大幅に短縮。 粒剤と比べても遜色のない防除効果を発揮。-ミネクトブラスター顆粒水和剤-

体験レポート
幅広い害虫と、いもち病への効果が高い水稲育苗箱用灌注処理剤(殺虫殺菌剤)「ミネクトブラスター顆粒水和剤」(以下、ミネクトブラスター)

幅広い害虫と、いもち病への効果が高い水稲育苗箱用灌注処理剤(殺虫殺菌剤)「ミネクトブラスター顆粒水和剤」(以下、ミネクトブラスター)。出穂後の8月中旬に福島県の会津地方を訪ね、実際に使用された2人の生産者様にその実感を伺いました。

 

箱処理剤の散布が1人で作業できるようになり、時間も半減


会津地方を代表する名峰、磐梯山を望む圃場で、稲作をされる新井田農園の新井田 悟さん。16年前、勤務していた会社を退職し、奥様のご実家で就農されました。サラリーマン家庭に育ち、農業はほぼ未経験、ゼロからの出発でした。

稲作は設備投資にコストがかかるため、どう省力化していくかを常に考えて栽培していると話します。地域の担い手として、耕作する圃場が年々増えているためです。

「2023年は前年より約5ha増えました。同じ地域であれば農地法で可能な限り受け入れていく方針です。ただ妻と2人で経営していますので、できるだけ労働力を減らしていきたいと考えています」。

特に苗作りにかける時間を減らしたいと、高密度播種苗を全面的に導入されています。2023年はそのうち苗箱800枚、約8ha分で、ミネクトブラスターを購入され試験的に採用いただきました。これまでは播種時に粒剤の箱処理剤を使用されていましたが、施薬機への粒剤補給が間に合わず、播種後に手散布になってしまうこともあったそうです。そのため2人で作業を分担し、粒剤切れにならないように常に2人のどちらかがチェックしていなければならないのを負担に感じていらっしゃいました。

「ミネクトブラスターは、田植えの前日に所有している定置式動力噴霧器を使い、散布しました。一人で作業できますし、薬剤をセットする作業工程がない分、時間的にも半分程度で済み、助かりました。また粒剤は薬剤の量が十分かどうかわかりにくいのですが、ミネクトブラスターは水和剤なのでまんべんなく散布できていることを目で見て確認できるのも安心です」。

 

省力化を極めて長靴を履かない田植えを実現させたい


8月中旬 出穂後の新井田農園の圃場
【8月中旬 出穂後の新井田農園の圃場】

以前より野菜の苗に殺虫剤を灌注処理しているので、処理を粒剤から水和剤の灌注へ転換する抵抗感も、特に感じてはいないそうです。効果の面でも、いもち病も出ず、害虫に関しても粒剤と比べて遜色なかったと評価いただきました。

「これなら来年以降は、すべての苗箱で箱処理剤を粒剤からミネクトブラスターに変えようと思える結果でした」と今後の使用についての意欲を語ってくださいました。

新井田さんの水稲防除スケジュール(ミネクトブラスター使用圃場)

新井田さんの圃場は砂壌土で、水持ちが悪いため、水管理しやすい土づくりを心がけているそうです。また圃場1枚の面積は30aがメインであるものの、10a、5aと小さい圃場や、変形した圃場も点在するため、効率よく作業できることは何でも取り入れているといいます。

その1つとしてリゾケアXLも4haで導入していただいています。生育も順調で苗づくりにかかる労働力やコストが削減できるメリットを実感したので、来年以降も引き続き直播栽培を導入したいと考えているそうです。

「私の理想は長靴を履かずに、スニーカーで田植えをすることです。圃場に入らなくても田植えができるような栽培方法や技術を追求していき、体に負担をかけず、楽しくコメづくりすることをめざしています。省力化のためのアイディアはこれからもどんどん取り入れていき、蓄積した技術や知識を次の世代につなげていきたいです」と語る新井田さん。今後も時間やコストの削減を追求しながら、楽しいコメづくりを実践していくことでしょう。

 

福島県会津若松市 新井田農園 新井田 悟さん

 

 

 

 

 

福島県会津若松市 新井田農園 新井田 悟さん    
JA会津よつば あいづ西部営農経済センター管内で、奥様と2人で、水稲23ha、キャベツ30a、長ねぎ8aを栽培。ドローンでの農薬散布なども請け負う。管内は圃場面積1534haあいづ西部稲作生産部会 104名所属、北会津銘柄米生産部会(特別栽培米の部会)66名所属。主力品種はコシヒカリ、天のつぶ、里山のつぶなど。

 

水稲栽培の課題は省力化。機械の共同利用で省力化を推進


続いて訪ねたのは、JA会津よつば 美里営農経済センター管内の鈴木勝浩さんです。JAで36年間営農指導に携わった後、実家を継ぎ、55歳で就農されました。それまでも土日に農業の手伝いをされていたそうです。

水稲の課題を伺うと「省力化です」とのお答え。その対策として田植機とコンバインの共同利用をされています。

「2000年に管内にカントリーエレベーターが稼働されたことがきっかけでした。利用率を向上させるために作業を集約させようと、有志が集まって作った組織です。4軒の生産者、14ha分で使用しています。この地域は1971年に基盤整備されたことで、30a区画が多く、大きな機械も利用しやすいため、機械を更新した際に8条植え田植機、5条刈りコンバインを導入しました。おかげで以前より効率が良くなりました」。

JA会津よつば管内の稲作の栽培面積は2万2000ha。周囲を山に囲まれた会津盆地は、昼夜の寒暖差が大きく、食味のよいコメが収穫できる
【JA会津よつば管内の稲作の栽培面積は2万2000ha。周囲を山に囲まれた会津盆地は、昼夜の寒暖差が大きく、食味のよいコメが収穫できる】

 

ミネクトブラスターの使用で田植えの時間短縮が実現


省力化の試みの1つとして、2023年は圃場の一部で粒剤の箱処理剤に代えて、ミネクトブラスターを試験的に使用いただきました。苗箱400枚、面積にして1.5ha~2ha分を、灌水ポンプで田植えの5日前に灌注処理されたそうです。

「普段は、粒剤の箱処理剤を田植同時散布していますが、1回3kg、30a分しか入らないので、途中で機械を止めて粒剤を補充しなくてはなりません。1回止めて、圃場から上がり、粒剤を入れ、また戻ると、それだけで5分くらいかかってしまいます。その時間が短縮されたのが大きいですね。特に雨天の日などは移動するだけでも大変ですが、それをしなくて済むのは助かります」と評価してくださいました。

鈴木さんの水稲防除スケジュール(ミネクトブラスター試験圃場)

元々、弁当肥などの液肥を使用されているため、苗箱への灌注も手慣れているという鈴木さん。難しい作業もなく、手持ちの道具で使用できた点も良かったそうです。

防除効果の面でも、今年はいもち病が出ていないので病害については確認できなかったものの、初期害虫のイネドロオイムシの発生が平年より少なく、これなら粒剤と比べても遜色はない、と鈴木さん。

「今は規模拡大や設備投資などは考えていません、健康に気を付けて現状を維持するのが今後の目標です。ミネクトブラスターは新しい機械も必要としないので、本格的な使用も検討したいですね」と今後の農業経営もお話しくださいました。

福島県大沼郡会津美里町 鈴木勝浩さん

 

 

 

 

 

福島県大沼郡会津美里町 鈴木勝浩さん    
JA会津よつば 美里営農経済センター高田地区管内で水稲7ha、そば2ha、会津特産の    
“みしらず柿”40a、桃30a栽培    
管内の栽培面積は1400ha 美里高田稲作部会の会員数52名。主力品種はコシヒカリ、    
ひとめぼれ、天のつぶ、里山のつぶなど    
 

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