水稲育苗箱用灌注処理剤「ミネクトスター顆粒水和剤」使用実感レポート

体験レポート
水稲育苗箱用灌注処理剤「ミネクトスター顆粒水和剤」使用実感レポート

幅広い害虫に活性を示す殺虫成分シアントラニリプロールと、吸汁性害虫に効果の高いピメトロジン(チェス)を含有し、ウンカ類を含む主要な水稲害虫を長期間防除することが可能な水稲育苗箱用灌注処理剤(殺虫剤)「ミネクトスター顆粒水和剤」。この度ご使用いただいた生産者様にお話を伺いました。

散布ロスがないのがいいですね。ありものの道具で余計な手間もかかりません。(福岡県糸島市 林耕作さん)


福岡県糸島市 林耕作さん

水稲14ha(ミルキークイーン、夢つくし、元気つくし、にこまる、飼料用米など)、麦25haなどを作付。

粒剤の田植え同時処理はロスが多くて…

経営規模拡大にともない、いかに作業を省力化するか、コストを下げるかが目下の課題と話すのは福岡県の林耕作さん。今まで育苗箱の箱処理剤を田植え同時散布機で処理することで、散布作業の省力化を図ってきましたが、それと同時にある課題も抱えていました。
「田植え同時散布に使う箱処理剤は粒剤なので、散布するときにボロボロこぼれるのがもったいない。それから、水分がつくと粒剤の排出口が固まって詰まっちゃうことがあるんです。あと、箱処理剤のタンクが空になっているのに気づかずに、そのまま田植えを続けたりするともっと怖い」。

ありものの道具で、余計な手間もかからずに

飼料米ツクシホマレの育苗箱に、エンジン式動力ポンプを使ってミネクトスター顆粒水和剤(以下、ミネクトスター)の200倍液を試験的に灌注処理しました。
「田植え同時のときは1割ぐらい薬剤をロスしているような感じでしたが、ミネクトスターはロスもないし、散布に余計な手間もかからなかったですね。200倍液を100ℓつくって200枚の苗箱に5分で散布し終わりました。タンクとかホースもありものでまかなえるので、新しく買ったものはありません」。

2016年12月現在

処理の速さにびっくりです。省力化できる剤はどんどん使ってきたい。(福岡県糸島市 小金丸洋さん)


福岡県糸島市 小金丸洋さん

水稲20ha(ミルキークイーン、夢つくし、元気つくし、にこまる、飼料用米など)、麦40haを作付。

以前は散粒機で悪戦苦闘!?

「苗半作という言葉どおり、元気な苗をつくるのが大事だと思っています」と話すのは、福岡県の小金丸 洋さん。面積の大きさゆえ、いかに効率的に作業をするかが大きな経営課題です。
「水稲20haの苗箱は4000枚。3日ぐらいに分けて苗箱に散粒機使って散布してるんです。200枚処理するのに1時間ぐらいかかってるんじゃないかな。それと、粒剤だから、苗箱からバラバラと落ちてもったいないなって思ってました」。

苗箱200枚の箱処理を4分で終了

大変な箱処理剤の散布作業がなんとかなれば…そう思っていた小金丸さんが目を付けたのが、ミネクトスターです。普通期米の夢つくしの育苗箱へご自身で灌注処理を体験。普段、散水用に使用しているエンジン式動力ポンプを使って、200倍液を処理していただきました。初期害虫は期待通りに抑えられ、ほとんど姿を見かけなかったと言います。また、心配していた薬害もなく、葉の変色なども見られませんでした。
「時間を生むことはできませんよね? だからミネクトスターのように省力化できる薬剤はどんどん活用していきたいんです」と嬉しいコメントをいただきました。

2016年12月現在

既存の道具を使って簡単に処理ができ、時間の有効活用につながりました(愛知県弥富市 山口亮太さん)


愛知県弥富市 山口亮太さん

水稲、麦、だいずを手がける山口トラクタ―では、大規模面積で稲作を展開。あきたこまち12ha、コシヒカリ15ha、あいちのかおり13haを作付。

既存の装置で処理でき、新たな導入コストは不要

「ミネクトスターは、頭上潅水装置で灌注処理したんですが、タンクに希釈してあとはスイッチを入れるだけなので、すごく作業がラクでしたね。これなら、自分たちがミーティングしている間に、自動で灌注処理できる。ミーティングが終わったら、すぐに田植えに出かけられるので、時間の有効活用ができますね」。

既存の装置を使って灌注処理できるから、新たなコストもかからずに導入できて、省力できるのは大きなメリット、と山口さん。処理約1ヵ月後に害虫のすくい取り調査が実施され、その結果にも満足のご様子です。

「調査に参加させていただき、対照薬剤区と比べたんですが、こんなに違うものか、という印象でした。ミネクトスターのウンカへの防除効果は非常に高かったですね」。

タンクで希釈した際も希釈しやすく、きれいに溶けたし、薬害もなかった、と山口さん。父親のノウハウを受け継いで、そこに自分の想いを新たに乗せた「自分らしい農業」をめざしたい、と担い手にふさわしい熱いメッセージをいただきました。

2017年08月現在

ムラなく均一に処理でき、ウンカをよく抑えているなという印象です。(愛知県弥富市 伊藤由祥さん)


愛知県弥富市 伊藤由祥さん

水稲、麦、だいずを大規模面積で経営。水稲はあきたこまち20ha、コシヒカリ30ha、あいちのかおり30ha作付。

1俵あたりのコストを低減したい

生産法人 イブン産業では、その日に田植えする育苗箱に対して、手散布で粒剤タイプの箱処理剤を散布して灌水した後、圃場へと運んで田植えを行っていらっしゃいました。
代表取締役社長の伊藤由祥さんは、かねてから作業を省力化して1俵あたりのコストを少しでも低減したい、というニーズをお持ちでした。そこであいちのかおりの苗に対し、ミネクトスターをお試しいただくことになりました。

処理がすごく簡単で、省力化できた

開口一番、伊藤社長から飛び出したのは「処理が簡単で、省力化できました!」というお言葉でした。
「以前は、田植えの日に担当者が粒剤散布と灌水をして、育苗箱をトラックに積んで圃場へ向かうんですが、大量枚数だとどうしても作業者があわて、どうしても散布ムラができちゃうんです。でも、ミネクトスターは、希釈して頭上灌水装置で灌注処理するだけだから、すごく簡単でした。それに、ムラなく均一に処理できたなっていう実感があります」。

灌注処理から約1ヵ月後の7月中旬に実施されたウンカのすくい取り調査では、ウンカ類の幼虫がほとんど見られず、高い防除効果が確認できました。
「調査の結果を見ましたが、ウンカをよく抑えているなっていうのを感じました。ミネクトスターなら、今までかかっていた散布の労力や人件費が低減できるから、今後は他の品種への使用を検討したい。」とお話しいただきました。

2017年08月現在

田植え時の作業分散ができて効率的。大規模農家にはメリットが大きい(茨城県筑西市 古澤究さん)


茨城県筑西市 古澤究さん

水稲35ha(コシヒカリ、あさひの夢など)、小麦20ha、だいず25haを作付。

作業が田植え日に集中することで起きるミスが課題

古澤さんの課題のひとつは、病害虫の防除作業が田植え日に集中することで起きるミスの防止でした。
「除草剤も箱処理の粒剤も、田植え機にセットして田植え同時処理しているんですが、田植えをしているうちに薬剤がなくなって、補充をせずにそのまま田植えをしてしまうというミスがたまにあるんです。田植え時はどうしても作業が集中してしまいますからね」。

ミネクトスターの効果に納得

そんな課題をお持ちの中、ミネクトスターの試験をすることになった古澤さん。田植え前日、200枚の育苗箱に灌水器でミネクトスターの灌注処理を行いました。
「ヒメトビウンカはもちろん、イネドロオイムシもつかなかったですね。これから出穂を迎えますが、いまのところいい感じです。ミネクトスターなら、田植え現場での箱処理剤補充ミスがなくなる。田植え作業に集中できるので、うちのような大規模農家にはメリットのある薬剤だなと思います」。
来年もミネクトスターで田植え時の作業分散を狙います、と古澤さんに抱負を語っていただきました。

2017年08月現在

一石三鳥のミネクトスター。農業経営改善にも役立てたいと思います。(佐賀県佐賀市 光吉浩之さん)


佐賀県佐賀市 光吉浩之さん

水稲8.5ha(さがびより、ヒヨクモチ、夢しずく)、麦などを作付。

パートさんの人件費もカットできてコストダウン

光吉さんは地元のJAの紹介で2017年6月、さがびよりとヒヨクモチの圃場4ha分、約800枚の育苗箱にミネクトスターを灌注処理しました。例年、田植え前に散粒機で粒剤タイプの箱処理剤を散布し、その後、動噴で液肥を散布するのが通例でした。田植え前からの繁忙期には、ご家族のほか、パートさんを雇用して、散布作業を手伝ってもらっていたと言います。
「ミネクトスターは、液肥も一緒に混ぜて灌注できるので一石二鳥なんです。以前は粒剤散布と液肥散布で二度手間がかかっていましたが、それが1回で済んだのはラクでしたね。それと、散布の時に頼んでいたパートさんの人件費もカットできたので、一石三鳥?とでもいうんでしょうか(笑)」。
農業経営の改善にも役立てたい、と意欲あふれる光吉さんでした。

2017年08月現在

一人で灌注処理できるから、薬剤処理が楽になりますね。(鳥栖市 執行正巳さん)


鳥栖市 執行正巳さん

水稲35ha(夢しずく、ヒノヒカリ、さがびより、ヒヨクモチ)、麦、だいず、キャベツ、たまねぎを作付。

粒剤がこぼれ落ちるロスが課題

「害虫防除はできるだけ少なくして、経費や労力が掛からないようにする。それが、みしま集落営農組合の基本姿勢です」と話すのは、組合長の執行正巳さんです。

同組合では、坪当たり42株の疎植栽培にも取り組むなど、経費の削減、経営の効率化をめざしていらっしゃいます。以前に使用していた箱処理剤は粒剤で、育苗箱を並べて女性従業員が3~4人がかりで手散布していたので、バラつきが出て均等に散布できず、また、こぼれ落ちたりするロスが気になっていました。

ロスもなく均等に処理できて安心

「ミネクトスターは私一人で育苗箱80枚を2分ぐらいで処理できました。灌注処理は均等に処理できるから安心。直接、苗の床土にしみこんでいくので、粒剤のようにこぼれ落ちるロスもなかったですね」。
田植え機のオペレーターはラクだけど、苗箱を運んだり、粒剤を手散布したり、周りの仕事は大変なんですと言います。
「ミネクトスターなら女性でも灌注処理できるし、一人でできるからラクになりますね。それから、肝心のウンカやツマグロヨコバイなどの防除効果もよかったので、いまホッとしているんですよ」と胸をなでおろします。

離農する高齢者の受け皿として、農地を守り、地元の景観を保っていく。
そんな地域貢献は私たちの使命です、と執行組合長に笑顔で締めくくっていただきました。

2017年08月現在

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