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大規模経営に貢献する水田雑草管理の省力化技術

病害虫・雑草コラム

近年は農業就業者の高齢化、大規模経営化に伴う、圃場の集積や作業受託などが進み、作業の効率化・省力化ニーズが高まっています。ここでは「水田除草作業の省力化」について解説します。

圃場条件に応じた年間を通しての雑草管理が、持続的・効率的な雑草管理の近道


水田雑草は、養分の競合などにより稲の生育を阻害し、収穫時の品質低下につながります。また雑草を放置しておくと病害虫発生リスクも高まることから、しっかりとした除草対策が必要です。

水田雑草を効率よく管理するには、一つの方法だけではなく、皆様の圃場条件に応じた年間を通しての雑草管理が、持続的・効率的な雑草管理の近道です。ここでは除草剤を使った化学的防除以外にも、耕種的防除、物理的防除など多様な手法をいくつかご紹介しましょう。

雑草の“耕種的防除”


まず挙げられるのが雑草の“耕種的防除”。例えば、次のような作業で雑草を抑えることができます。

  1. 粗かき、本かきの2回に分けて代かきを行う「2回代かき」
  2. ノビエの多い水田に有効な「深水管理」
  3. 10aあたり100~200kgの施用が有効な「米ぬか散布」
  4. 水稲の連作を避けた「田畑輪換」
  5. クログワイなどの多年生雑草の抑制に有効な「秋冬期の耕起」
  6. 雑草の密度低減が期待できる「冬期湛水」
  7. さらには、本田や畦畔の機械刈りを行う“物理的防除”、アイガモ放飼により雑草を抑草する“生物的防除”など、多様な手法を適宜組み合わせて除草するのが、結果的に効率的な除草につながります。

【減農薬栽培を基本とした組み合わせの例】

減農薬栽培を基本とした組み合わせの例

 

【慣行栽培における組み合わせ例】

慣行栽培における組み合わせ例

 

除草剤を活用した“化学的防除”


そして、効率的な除草にはかかせないのが除草剤を活用した“化学的防除”です。なかでも課題となっているのが、田植え後40~50日間に出現する雑草をいかに抑えるかです。初・中期一発処理除草剤(以下、初・中期一発剤)散布が一般的ですが、大規模経営の場合、水田の枚数が多く、田植え期間が数日~数週間にもおよぶため、ノビエなどの雑草の生育にもバラつきが生じ、雑草の生育状況に合わせた除草剤散布をしなければならないことが多いようです。

しかし、最近ではアクシズMX1キロ粒剤(以下、アクシズMX)のように、使用時期が移植後7日~(直播水稲は稲1葉期~)ノビエ4葉期までと使用時期がワイドな初・中期一発剤が登場してきたことで、大規模経営の水稲生産者は煩わしい散布作業から解放された一斉除草が可能になりました。

アクシズMXはノビエをはじめ、イヌホタルイ、コナギ、クログワイ、オモダカなど幅広い水田問題雑草に効果を発揮、移植水稲、直播水稲ともに無人ヘリコプターによる散布が可能。近年その使用率が高まっている農業用ドローンによる散布も行えるので、大規模面積や様々な条件の水田でもまとめて防除が可能です。また、アクシズMXなら10キロの大型規格もラインアップ。皆様のニーズにお応えします。

【ノビエ】

ノビエ

 

【ドローン】

ドローン

 

除草剤散布の省力化の実践例


ここで、除草剤散布の省力化を実践している、茨城県筑西市の古澤究さんのケースをご紹介します。古澤さんは水稲(あさひの夢、コシヒカリ)35ha、小麦20ha、大豆20haを作付。地域の肥育牛農家との連携により、籾殻牛ふん堆肥を圃場に投入し、環境に配慮した農業を推進されています。

 

この地域では、どのような雑草が問題になっていますか?

古澤さん:
最も厄介なのはホタルイです。とくに私が経営する圃場のうち半分は水持ちが悪いので、除草は手を抜くことができません。しかし、動噴を背負っての作業は非常に骨が折れる。

例年、田植え1〜2週間後に初・中期一発剤の散布を行うのですが、田んぼの中は歩きにくいうえに蒸し暑いので、1haあたり1時間ほどかかってしまいます。他の作業とも重なる時期ですので、除草作業の効率化は以前から大きな課題でした。

【ホタルイ】

ホタルイ

 

 

除草作業の効率化に向けて、除草剤の散布にドローンを導入されたそうですね。

古澤さん:
ドローンであれば準備の時間を含めて15〜20分で散布を終えることができるので、非常に効率的で身体への負担も少なく済みます。しかし、ドローンにはひとつ課題があるんです。それは、散布した場所が見えにくいということ。だからこそ、効果の安定した除草剤を探していました。

 

アクシズMXのドローン散布をお試しいただいた感想をお聞かせください。

古澤さん:
最も大きな魅力を感じたのは、散布適期がノビエ4葉期までと幅広いことです。広い面積を経営していると田植えの期間が3〜4週間にも及んでしまい、初期剤の効きが悪いとあっという間に雑草が生育してしまいます。散布適期が広く、長期間にわたり安定して効いてくれる初・中期一発剤は非常にメリットが大きいんです。

また、アクシズMXは、水持ちの悪い圃場でも、土中の粒子に有効成分がしっかり吸着し、効果を発揮しているとのこと。今後もドローンと一緒に活用しながら、確実な除草と作業の効率化を両立させていきたいですね。

【産業用マルチローターによる水稲用初・中期一発除草剤「アクシズMX1キロ粒剤」省力散布】

非選択性除草剤を散布する方法も有効


また、こうした湛水状態で使用する水稲除草剤以外にも、収穫後の圃場で非選択性除草剤を散布する方法も有効です。例えば、根までしっかり枯らすことができるタッチダウンiQによる水田刈跡除草では、クログワイやオモダカなどの塊茎形成を抑制し、3~4年の継続使用によって翌年の発生密度を大幅に減らすことが可能。さらに、種子発芽後枯殺効果があるプリグロックスLの稲刈取後除草では、ノビエをはじめとするイネ科雑草が種子を落とす前に処理することで、翌年の発生密度を低減させることができます。

こうした除草剤の活用や、耕種的防除、物理的防除、生物的防除など多様な手法を組み合わせることで、一年や二年といった短期的な目線でなく、持続的な雑草管理を実践するように心がけましょう。

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