マッチ乳剤

  • マッチ乳剤_500ml
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  • マッチ乳剤_250ml

害虫の脱皮を阻害して殺虫効果を示します。チョウ目害虫、ミカンキイロアザミウマ、サビダニなどに効果があります。
 効果の発現はやや遅いですが、幼虫主体の発生初期に散布する事で、長期間密度を抑制します。また、一部の害虫には殺卵効果も示します。ハチ・天敵への影響が少なく、IPM適合性の高い製品です。

最終更新日2023/12/20

製品カテゴリ
殺虫剤
  • 適用表
  • 製品概要
  • 製品詳細
  • 製品概要

    登録番号: 第20016号
    種類名:
    ルフェヌロン乳剤
    有効成分:
    ルフェヌロン:5.0%
    毒物及び劇物
    取締法:
    非該当
    危険物: 第4類第2石油類
    性状: 淡黄色澄明可乳化油状液体
    有効年限: 250ml・500ml 5年、5L 4年
    包装: 250mL×20瓶、500mL×20瓶 、 5L×3缶(地域限定)
    作⽤機構分類番号
    (RAC番号):
    殺虫剤分類15
    作⽤機構分類番号(RAC番号)の追加情報:シンジェンタの「薬剤耐性・抵抗性管理」

    製品詳細

    特長

    1. ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、オオタバコガなど大型チョウ目害虫を優れた効果で長期間抑制します。
    2. 幼虫主体の発生初期に散布する事で、長期間密度を抑制します。
    3. 散布翌日にはハチを導入できます(安全日数1日)。オンシツツヤコバチ、チリカブリダニなど天敵に影響が少ない殺虫剤です。

    上手な使い方

    トマトの場合

     

    他の作物の場合

    マッチ乳剤の特長は、予防効果の持続期間が長いことです。作用性は脱皮阻害剤ですので、効果の発現はやや遅い傾向がありますが高い殺幼虫効果があります。また一部の害虫には殺卵効果も示します。チョウ目害虫だけでなく、ミカンキイロアザミウマ、サビダニなど(すべて幼虫のみ)にも効果があります。チョウ目害虫防除を主体に使用しながら、その他の害虫の密度抑制ができます。

    マッチ乳剤は処理部位に薬剤が滞留して長い保護効果を示します。但し、作物体内の移行性がないので新しく生長してくる部位での効果はありません。作物の生長が旺盛な時期には2週間間隔での連続散布が必要です。
     

    (1)葉菜類での上手な使い方

    • マッチ乳剤は、ハスモンヨトウなどの大型チョウ目の予防防除に最適です。
    • アファーム乳剤2000倍など他の系統の薬剤を輪番で使用することにより抵抗性発達を未然に防ぐことができます。

    (2)果菜類での上手な使い方

    • マッチ乳剤を2000倍で散布することにより、オオタバコガやハスモンヨトウなど果実に被害を与える大型チョウ目の予防ができます。特に、オオタバコガは花蕾に産卵しますが、マッチ乳剤を予防的に散布することにより孵化直後の幼虫が果実内に潜り込むことを予防します。
    • マッチ乳剤を2000倍または1000倍で散布することにより、ミカンキイロアザミウマの予防ができます。幼虫にしか効果がありませんので、成虫の飛び込みが頻繁な場合には、アファーム乳剤など成虫に速効性がある薬剤と輪番で使用する必要があります。特に幼虫による被害の大きいイチゴで有効です。
    • トマトでは、トマトサビダニの同時防除が可能です。

    (3)ハチに対する影響

    • 散布時にはハチの巣箱を避難させてください。散布翌日には安全にハチを導入できます。

    適用表 PDFで適用表を見る

    作物名 適用病害虫名 希釈倍数 使用液量 使用時期 本剤の使用回数 使用方法 ルフェヌロンを含む農薬の総使用回数
    りんご ハマキムシ類 2000倍 200〜700L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    りんご キンモンホソガ 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    みかん チャノキイロアザミウマ 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    みかん ミカンハモグリガ 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    みかん ミカンサビダニ 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    みかん アゲハ類 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    みかん ヨモギエダシャク 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    かんきつ(みかんを除く) チャノキイロアザミウマ 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫21日前まで 1回 散布 1回
    かんきつ(みかんを除く) ミカンハモグリガ 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫21日前まで 1回 散布 1回
    かんきつ(みかんを除く) ミカンサビダニ 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫21日前まで 1回 散布 1回
    かんきつ(みかんを除く) アゲハ類 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫21日前まで 1回 散布 1回
    かんきつ(みかんを除く) ヨモギエダシャク 2000〜3000倍 200〜700L/10a 収穫21日前まで 1回 散布 1回
    かんしょ ハスモンヨトウ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫14日前まで 2回以内 散布 2回以内
    かんしょ ナカジロシタバ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫14日前まで 2回以内 散布 2回以内
    ばれいしょ ハスモンヨトウ 3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 2回以内 散布 2回以内
    キャベツ コナガ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    キャベツ アオムシ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    キャベツ ヨトウムシ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    キャベツ ハスモンヨトウ 3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    キャベツ ハイマダラノメイガ 3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    はくさい コナガ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    はくさい アオムシ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    だいこん コナガ 3000倍 100〜300L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    だいこん アオムシ 3000倍 100〜300L/10a 収穫14日前まで 3回以内 散布 3回以内
    非結球あぶらな科葉菜類 コナガ 2000倍 100〜300L/10a 収穫3日前まで 3回以内 散布 3回以内
    非結球あぶらな科葉菜類 アオムシ 2000倍 100〜300L/10a 収穫3日前まで 3回以内 散布 3回以内
    ブロッコリー ハスモンヨトウ 3000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    ねぎ シロイチモジヨトウ 2000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    ねぎ ネギアザミウマ 2000倍 100〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 散布 3回以内
    わけぎ シロイチモジヨトウ 2000倍 100〜300L/10a 収穫21日前まで 3回以内 散布 3回以内
    トマト オオタバコガ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    トマト ハスモンヨトウ 3000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    トマト アザミウマ類 1000〜2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    トマト トマトサビダニ 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    トマト コナジラミ類 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    トマト ハモグリバエ類 1000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    ミニトマト オオタバコガ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 2回以内 散布 2回以内
    ミニトマト ハスモンヨトウ 3000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 2回以内 散布 2回以内
    ミニトマト アザミウマ類 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 2回以内 散布 2回以内
    ミニトマト トマトサビダニ 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 2回以内 散布 2回以内
    ミニトマト コナジラミ類 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 2回以内 散布 2回以内
    なす アザミウマ類 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    なす オオタバコガ 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    ピーマン オオタバコガ 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    とうがらし類 オオタバコガ 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    レタス オオタバコガ 2000倍 100〜300L/10a 収穫3日前まで 3回以内 散布 3回以内
    非結球レタス オオタバコガ 2000倍 100〜300L/10a 収穫3日前まで 3回以内 散布 3回以内
    きゅうり ウリノメイガ 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 3回以内 散布 3回以内
    きゅうり コナジラミ類 2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 3回以内 散布 3回以内
    いちご アザミウマ類 1000〜2000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    いちご ハスモンヨトウ 3000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 4回以内 散布 4回以内
    だいず ハスモンヨトウ 2000〜3000倍 80〜300L/10a 収穫7日前まで 2回以内 散布 2回以内
    えだまめ ハスモンヨトウ 2000〜3000倍 100〜300L/10a 収穫前日まで 2回以内 散布 2回以内
    しそ シソサビダニ 2000倍 100〜300L/10a 収穫14日前まで 2回以内 散布 2回以内
    てんさい ヨトウムシ 750倍 25L/10a 収穫14日前まで 2回以内 散布 2回以内
    てんさい ヨトウムシ 3000倍 100〜150L/10a 収穫14日前まで 2回以内 散布 2回以内
    てんさい カメノコハムシ 3000倍 100〜150L/10a 収穫14日前まで 2回以内 散布 2回以内
    てんさい アシグロハモグリバエ 3000倍 100〜150L/10a 収穫14日前まで 2回以内 散布 2回以内
    てんさい シロオビノメイガ 3000倍 100〜150L/10a 収穫14日前まで 2回以内 散布 2回以内
    チャハマキ 2000〜3000倍 200〜400L/10a 摘採7日前まで 1回 散布 1回
    チャノコカクモンハマキ 2000〜3000倍 200〜400L/10a 摘採7日前まで 1回 散布 1回
    ヨモギエダシャク 2000〜3000倍 200〜400L/10a 摘採7日前まで 1回 散布 1回
    チャノキイロアザミウマ 2000〜3000倍 200〜400L/10a 摘採7日前まで 1回 散布 1回
    チャノホソガ 2000〜3000倍 200〜400L/10a 摘採7日前まで 1回 散布 1回
    きく アザミウマ類 1000倍 100〜300L/10a 発生初期 5回以内 散布 5回以内
    きく マメハモグリバエ 1000倍 100〜300L/10a 発生初期 5回以内 散布 5回以内
    きく ハスモンヨトウ 2000倍 100〜300L/10a 発生初期 5回以内 散布 5回以内
    花き類・観葉植物(きくを除く) ハスモンヨトウ 2000倍 100〜300L/10a 発生初期 5回以内 散布 5回以内

    使用上の注意

    効果・薬害等の注意

    • 本剤は幼虫の脱皮を阻害してやがて死亡させる性質を持つ薬剤であるので、幼虫期になるべく早く散布してください。

    • 本剤は植物体上での浸透移行性がないため、葉裏にもよくかかるように散布してください。

    • アザミウマ類に使用する場合、蛹、成虫に対しては効果がないので、幼虫主体のときに散布してください。

    • 本剤の連続散布は、本剤に対するコナガの抵抗性を発達させるおそれがあるので、作用性の異なる他の薬剤との輪番で使用してください。

    • トマトサビダニに対しては、成虫には効果がないため発生初期に使用してください。被害が目立ってからの防除では他剤との併用を心がけてください。

    • てんさいに対して希釈倍数750倍(使用液量25L/10a)で散布する場合は、少量散布に適合したノズルを装着した乗用型の速度連動式地上液剤散布装置を使用してください。

    • 茶でルフェヌロンを含む農薬を使用した場合は、同一茶期内では本剤を使用はしないでください。

    • みずかけな(水掛菜)、カラー及び花はすに使用する場合は、ほ場内に水がない状態で使用してください。また、使用後14日間は入水しないでください。

    • 散布量は対象作物の生育段階、栽培形態及び散布方法に合わせ調節してください。

    • 蚕に対して影響があるので、周辺の桑葉にはかからないようにしてください。

    • 本剤の使用に当っては、使用量、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けてください。

    • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤を初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。

    安全使用上の注意

    • 原液は眼に対して強い刺激性があるので、散布液調製時には保護眼鏡を着用して薬剤が眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに十分に水洗し、眼科医の手当を受けてください。

    • 原液は皮膚に対して刺激性があるので、散布液調製時には不浸透性手袋を着用して薬剤が皮膚に付着しないよう注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。

    • 散布の際は、農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用してください。
      作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに衣服を交換してください。

    • 作業時に着用していた衣服等は、他のものとは分けて洗濯してください。

    • かぶれやすい体質の人は、取扱いに十分注意してください。

    環境保護上の注意

    • 散布薬液の調製容器、散布器具などは水でよく洗浄し、その洗浄液は灌漑水路、排水路、河川、湖沼、井戸などの水系へ流さず、当該薬液を処理した場所での作物の安全を確認の上始末してください。

    • 水産動植物(甲殻類)に影響を及ぼすおそれがあるので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用してください。

    • 使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきってください。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さないでください。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないように適切に処理してください。

    貯蔵上の注意

    • 危険物第四類第二石油類に属するので火気には十分注意してください。
    • 火気をさけ、直射日光の当たらないなるべく低温な場所に密栓し、食品と区別して保管してください。