トップコースとともにNO.6 病害リポート

●コースとともに

ベントグリーンのチビホコリタケには要注意!!


芝生の根毛に害を及ぼすチビホコリタケ

 ホコリタケが芝生を枯死させる仕組みについて、寺嶋氏は「ヒメホコリタケは、サッチの部分の菌糸体がかなり密になっており、通水性が悪くなっています。これが原因で枯れているのでしょう」と指摘します。ところが、チビホコリタケはサッチの部分に密には菌糸体がないそうです。
 そこで、寺嶋氏はチビホコリタケの病原性について調べてみました。チビホコリタケは、菌糸の束をつくる性質を持っており、この菌糸束はかなり強靭な紐のような構造になっています。この菌糸束がベント芝の根毛にぐるぐるに巻きついて、根毛が水分を摂取できない状態にしてしまうのです。
 ヒメホコリタケの場合、通水性の阻害などのステージを経て、芝生を枯死させると考えられますが、チビホコリタケの場合、芝生に直接に加害している可能性があるわけです。
「ホコリタケの菌糸は、まず根に作用して、それから上に向かって葉などに侵入していきます。侵入したから枯れるのか、枯れたから侵入したのかは、現在のところ判然としていませんが、いずれにせよ、いかに根を守るかが防除のコツでしょうね」(寺嶋氏)

発生の予測が困難なフェアリーリング病

 1996年からフェアリーリング病を研究している寺嶋氏ですが、その症状がいつ発生するか、いまだに予測がつけられないそうです。原則的な症状の出現順序は、キノコが発生してから濃緑色のリングができ、そして夏のいちばん暑い時期に枯死するというのがパターンですが、年によってはそれらが同時に発生して、突然枯れてしまうこともあるそうです。
「濃緑色のリングができても、そのまま枯れずに治ってしまうこともあります。原則はありますが、パターンが一定ではない。その年、いつどこに発生するかわからない。だから防除がむずかしいのです」と寺嶋氏は話しています。
 濃緑色リングができたからといって、菌糸が芝生に害を及ぼしているわけではありません。ただし、そこに菌がいるということなので、いずれは枯死する危険性があります。
 しかし、この濃緑色のリングを目印にして防除を行おうと考えていると、これが突然消えてしまうこともあります。
 フェアリーリング病の症状は、キノコの種類、芝草の種類、芝草の管理方法、気候の条件などによっても異なります。まだまだ未知の部分が多く、防除する側にとっては、依然として変幻自在の難敵といえるでしょう。

シンジェンタからのお奨め防除法
  • 散布水量は多め。地下4〜5cmの菌生息域に薬剤を届かせる。


  • 菌は土壌中の広範囲に生息していると考えられるため、カラーを含めたグリーン全面に薬剤散布を行う。


  • ホコリタケ菌の活動は15℃以上であるため、5〜6月頃から予防処理主体で防除する。


  • 一系統の薬剤に頼らずにローテーション散布を行う。

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ヘリテージ顆粒水和剤の適用病害と使用方法はこちら


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