トップコースとともにNO.10 ターフ訪問 半田ゴルフリンクス

●コースとともに

半田ゴルフリンクス(愛知県半田市川崎町)

ビートルコップでコガネの被害を未然に防ぐ!!


 半田ゴルフリンクスは、知多半島の中央部分、衣浦湾に面した工業地帯の一角にあり、JFEスチールの工場に隣接しています。名前のとおりイギリスのリンクスを模したシーサイドコースで、高低差は全体でも3m以内とフラット。衣浦湾に面しているので、冬から春にかけての海風が名物であり、プレーヤーにとっては大敵となっています。
 グリーンキーパーの佐貫勉さんは、ちょうど1年前にこの半田ゴルフリンクスのコース管理者に就任しました。それまでは山間コースの中京ゴルフ倶楽部でコース管理にあたっていました。
 佐貫さんは「こちらのコースはリンクスですから中京ゴルフ倶楽部とは環境がまったく違います。コースはフラットな設計なので、中京ゴルフ倶楽部のように地形によって太陽を遮るものもなく、コース全面に陽光が降り注ぎます。その点では管理はやりやすいといえますね。ただ、風が強く乾燥しやすいので、この点では苦労します。すぐ乾いてしまうので、夏場の散水作業が大変です」とこの1年間を振り返ります。
 場所によって水はけが悪い部分があり、これも同コースの難点だそうで、梅雨時の刈り込みなどの際に障害になっています。また場所柄、塩害も気になるところです。去年は台風が多かったので、塩害でダメージを受けたグリーンがありました。
「山間コースでの管理経験が長いので、最初は勝手が違うので戸惑いました。芝も異なりますからね。その点では、すごく勉強になりました。基本的にコース管理の仕事は同じですが、環境が違うとこれだけ対応が異なってくるのかと実感しています」
グリーンキーパー
佐貫 勉氏
 自分自身にとっては学ぶことの多い1年だったという佐貫さん。就任してすぐに幸か不幸か、ある事件が佐貫さんを襲います。それは昨年5月7日のことでした。スパウターで薬剤散布していたときのことです。たまたまフェアウェイの改造工事を行っていたのですが、ちょうど工事をしているところに散布車が入ってしまったのです。このトラブルのため、芝を張り替えることになりました。そのとき、芝のめくれたところを見ると、コガネムシとシバオサゾウムシの幼虫がたくさんいたのです。
「私がこのコースの管理担当者になったのが昨年4月です。そのとき『コガネムシが多いな』とは思っていました。ただ、これほどいるとは予想もしていませんでした。このトラブルによってコガネムシの幼虫がたくさんいることがわかり、ビートルコップで防除することを決意しました」
 殺虫剤の散布は8月に予定していたそうですが、前倒しして6月にビートルコップを散布。およそ30万m2あるコースのほぼ全面に散布しました。
「虫がまったくいなくなることはないでしょうが、ある程度密度が減ればいいと考えています。ビートルコップのおかげか、シバオサゾウムシはほとんど見かけなくなりましたね。いま思うと、もし去年、散布車のトラブルがなかったら、幼虫を発見することはなかったわけで、たぶんビートルコップを全面散布することもありませんでした。その結果がどうなっていたかを想像すると背筋が寒くなります。芝がなくなっていたかもしれません」
 いままで、あれほど多くの幼虫を見た経験はないと語る佐貫さん。怪我の功名で去年は本当に助かったと安堵の表情を浮かべます。
フラットなシーサイドコース
強風への対処が管理のポイント
写真(フラットなシーサイドコース強風への対処が管理のポイント)
 今年は、6月にビートルコップを全面散布する予定です。去年は、植物成長調整剤のプリモマックスと一緒に散布しましたが、今年も同様に行うとのことです。
「プリモマックスに関しては、梅雨前に散布したいと思っています。ここのコースは埋め立て地で排水が悪いので、梅雨の時期は芝を刈ることができなくなるからです。ビートルコップの大きなメリットは残効が長いこと。同時に散布する場合は、プリモマックスの散布適期に合わせたほうがいいでしょうね」
 半田ゴルフリンクスは年中無休で朝から夕方までお客様がプレイしています。薬剤散布のタイミングがむずかしく、いかに手際よく散布するかが問題になります。また、芝の刈り込みも効率的に行う必要があり、プリモマックスが省力化に少なからず貢献しています。
「プリモマックスを散布すれば、芝が必要以上に生育することを抑えることができます。思うように刈り込みができない梅雨時には助かりますね」
 まだ赴任して1年なのでコースの詳細な状況は把握していないと謙遜する佐貫さんですが、散布の手間やコストも考え、薬剤の効率的な活用法を意欲的に検討しています。
「ビートルコップを散布しないとどうなるか実験してみたい気もしますが、万一、虫が大発生したら大変なことになるので、やはりそこまでの冒険はできませんね。もし被害が出たら、その影響は春まで引きずってしまう。その結果、お客様に迷惑をかけることになりますから」
 毎年定期的にビートルコップを処理していれば、虫による害は防止できる、というのが佐貫さんの感想です。


トップへ戻る このページのトップへ戻る

Copyright Syngenta. All rights reserved.