病害虫・雑草防除ガイド - 雑草の話
雑草は、植物群落の移り変わりの先駆者!?
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先駆種

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タンポポの種子(正しくは果実)が、ふわふわと風に飛ばされる光景を目にする。ススキ、オオアレチノギクやヒメムカシヨモギなど果実や種子が微細で軽く、冠毛、羽毛状、翼などをもっていて、風によって運ばれるものを風散布型種子として、植物を分類する方法がある。風散布型種子には約3mの高さから種子を落としたら平均43秒もかかる種子もある。風に乗ると百メートル単位の遠隔地まで種子をばらまくことができる。結実した時点でオオアレチノギクの種子には休眠性がないので、耕耘したあとの裸地や植生の間隙に着地した種子は即座に発芽して定着でき、環境条件が良くなるまでロゼットの状態で自分の居場所を確保する。いわゆる二次遷移の先駆種と呼ばれる特性である。

  • 写真1:タンポポ

    写真1:タンポポ

  • 写真2:タンポポのアップ

    写真2:タンポポのアップ

一方、種子に特別な散布の仕組みがなく、重力にしたがって結実した株の周辺に種子を落下させる植物を重力散布型と分類している。比較的種子の大きいマメ科の植物やツユクサ、メヒシバ、ヒメジソなどがある。メヒシバは結実した時点で休眠しており、温度などの環境条件がととのっていたとしても発芽できず、冬期の低温を経て発芽することができる。こうした種子は落下後埋土種子として土中に保存され、休眠覚醒後に好適な環境条件が整うと出芽してくる。親株元で次の種子が生育するのは必ずしも好ましい条件ではないので、休眠中に何らかの力(人間・風雨など)で土壌が移動することを期待して埋土種子となっているのかもしれない。また、メヒシバが生育する上での大きな要因の一つが光環境である。耕耘した後の裸地や、植生の間隙(ギャップ)で十分な光が得ることができた場合に旺盛な生育をする陽性植物である。他の植物に被覆されて90%以上遮光されると生育できずに枯死することになる。これも先駆種としての特性である。

写真3:メヒシバ

写真3:メヒシバ

これらの先駆種は耕耘などで土壌が撹乱されて、裸地化した場所に定着して、生育するには優位な特性をもっているが、さまざまな植物種で土壌表面が覆われて、植物の密度や被度が高まると種間で競合がおこり生き残れなくなり、やがて別の植物種が優占種となる。このように二次遷移の先駆種となりうる特性が雑草と呼ばれている植物種の特性でもある。

 

茨城大学農学部附属農場
佐合隆一

2006年7月11日掲載

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