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オオアレチノギク(Conyza sumatrensis Walker)

写真(オオアレチノギク)

● 説明

南アメリカ原産のキク科一年(越年)生雑草で本州以南に分布しています。鋸歯を持つ線形の葉を持ち、直立した茎が伸張して高さ2.0m近くまで成長します。葉は、両面に短毛が密生して生えており、葉を触るとすべすべとした手触りがします。また下部の葉腋に多数の小さな葉を形成するため茎がごちゃごちゃした感じがします。


● 区分

一年生(越年生)キク科

● 生態

種子により繁殖し、秋(10-11月頃)に発生して根生葉(ロゼット)で越冬し、春になると茎を伸張させて生長します。下部の葉には鋸歯がありますが上部の葉は線形で鋸歯はありません。その後、夏から秋(7-10月頃)に茎の上部に多数の分枝を形成して、その先に直径約3mmの小さな鐘型の頭花を多数つけます。頭花は中心付近の黄色い管状花とその周りの白い糸状の舌状花からなりますが、舌状花はあまり目立ちません。花は長期間咲きつづけ、一個体で10万個以上の種子を生産するとされています。結実後に植物体は枯死します。

● 発生環境

オオアレチノギクは、休眠が浅いため結実落下後に短い時間で発芽が可能になりますが、基本的に秋期のみの発芽になります。種子の伝播は主に風、雨、動物によるとされています。

写真:オオアレチノギク葉面
写真:オオアレチノギク葉面
写真:オオアレチノギク花序
写真:オオアレチノギク花序
写真:オオアレチノギク茎部
写真:オオアレチノギク茎部

● 発生消長

オオアレチノギク
オオアレチノギクの発生消長

発生時期の表記について
:多発生 :発生
地域や生育環境によって発生時期、開花時期などが異なることがあります。

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ヒメムカシヨモギ(Erigeron canadensis L.)

写真(ヒメムカシヨモギ)

● 説明

北アメリカ原産のキク科一年(越年)生雑草で日本全国に分布しています。オオアレチノギクと同様に直立した茎は高さ2.0m近くまで成長します。茎と葉の主脈、葉縁部に白色の長毛がまばらに生えているのが特徴で、葉を触るとザラザラとした手触りがします。


● 区分

一年生(越年生)キク科

● 生態

種子により繁殖し、一般に秋(10-11月頃)に発生して根生葉(ロゼット)で越冬します。その後春先から茎を伸張させて成長し、夏から秋(7-10月頃)に茎の上部に多数の分枝を形成して、その先に直径3mmほどの小さな頭花を多数つけます。頭花は中心付近の黄色い管状花とその周りの白い糸状の舌状花からなります。結実後、植物体は枯死します。なお、ヒメムカシヨモギは春に発生した個体がその年の秋に結実する場合があります。

● 発生環境

ヒメムカシヨモギは、光のあたる条件で発芽率が高くなることから発芽深度は浅くなる傾向があります。また休眠が浅いため結実落下後に短い時間で発芽することが可能です。土壌中の種子の寿命は比較的長い傾向にあります。種子の伝播は主に種子の伝播はおもに風、雨、動物によるとされています。

写真:ヒメムカシヨモギ葉面
写真:ヒメムカシヨモギ葉面
写真:発生初期のヒメムカシヨモギ
写真:発生初期の
ヒメムカシヨモギ
写真:ヒメムカシヨモギ茎部
写真:ヒメムカシヨモギ茎部

● 発生消長

ヒメムカシヨモギ
ヒメムカシヨモギの発生消長

発生時期の表記について
:多発生 :発生
ヒメムカシヨモギは秋期発生のものが多いですが、春期発生したものでも年内中に開花結実することが可能であるため一年中見かけることが出来ます。また、地域や生育環境によって発生時期、開花時期などが異なることがあります。

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オオアレチノギク&ヒメムカシヨモギ

● 主な発生場所

乾燥に対する耐性が強く、肥沃な土壌を好みます。芝地では刈り込みの少ないラフや法面、樹林帯などに発生しやすくなります。土壌の種類は選びません。

● 特長

オオアレチノギクとヒメムカシヨモギは一般に秋に発生してから根生葉(ロゼット)の形状で越冬するため、春先からの生長が早く、散布タイミングが遅れると薬剤による防除が難しくなります。また、種子生産量が極めて多いことに加え、種子に冠毛があるため風による伝播が起こりやすく、発生源から遠く離れた場所でも発生することがあり、注意が必要です。

● シンジェンタからのおすすめ防除法

  • コース内だけでなく、ラフやコース周辺地の雑草を放置すると結実して有力な伝播源となるため、コース周りも可能な限り管理を行ないます。
  • 秋の発芽前土壌処理除草剤の散布で発芽を抑え、発生した個体には春の茎葉処理除草剤を散布し生育を抑えます。
  • 発生場所の刈り込みを丁寧に実施します。
  • 発生したら株が大きくなる前に早めの駆除を実施します。

● 雑草コラム

オオアレチノギクとヒメムカシヨモギは見た目が似ていることに加え、形態変異が多く、さらに同じ場所に混在して発生することが多いため見分けは難しいです。両者の相違点を表にまとめました。一般にオオアレチノギクは葉の両面に短毛が密生してすべすべした手触りであるのに対してヒメムカシヨモギは葉の主脈と葉縁に長毛がまばらに生えているため、ざらざらした手触りがします。

表:オオアレチノギクとヒメムカシヨモギの相違点
オオアレチノギク ヒメムカシヨモギ
学名 Conyza sumatrensis Walker Erigeron canadensis L.
年生 越年生(一年生)
基本的に秋発生のみ 条件によっては秋だけでなく春にも発生可能
分布 本州以南 全国
根生葉
(ロゼット)
の形状
倒披針形で黄緑色 写真:根生葉の形状(オオアレチノギク) 写真:根生葉の形状(ヒメムカシヨモギ) へら状長楕円形
農緑色で葉脈と
葉柄は紅紫色を帯びる
葉の形状 厚みがあり、
裏表の両面に
白色短毛が
密生している
写真:葉の形状 オオアレチノギクより
薄い主脈上と
葉緑に白色長毛が
散生している
葉の手触り 短毛が密生して
いるため
すべすべした手触り
ザラザラした手触り
茎の毛 白色短毛が密生 写真:茎の毛 白色の長毛が散生
茎の色 白緑色に見える 緑色に見える
花序の形状 頭花の舌状花は
目立たない
写真:花序の形状(オオアレチノギク) 写真:花序の形状(ヒメムカシヨモギ) 頭花の舌状花が
はっきり見える

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