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● 雑草ソリューションシート −ヒメクグ対策―

昨近年、ヒメクグ防除に関する相談が増加しています。原因として

などが考えられます。


写真:近年増加傾向にあるヒメクグ

ヒメクグ増加の主な原因

@低感受性個体の増加
スズメノカタビラと同様にヒメクグにおいてもスルホニルウレア系除草剤に対する感受性が低下した個体の発生が報告されています。その程度はコース毎に様々ですが、感受性低下個体が増加したコース(ホール)では、異なる系統の除草剤を活用するなどしたヒメクグ対策が重要になります。

A発生消長の変化
地域や気象条件による差はありますが、これまでヒメクグは4月下旬〜5月上中旬以降に目立ち始めるのが一般的でした。
しかし近年、早いタイミングからの発生が増加しており、3月上旬での発生も報告されています。このように早くから発生する個体が増加することで生育期間が長くなり、防除が必要な期間も長くなる傾向があります。

B管理方法の変化
管理予算の削減等の理由により、春夏の茎葉処理除草剤や散布薬量をカットしたり、ヒメクグに活性が弱い薬剤に切り替えたりしたことが原因と見られるケースもあります。


ヒメクグ発生消長の変化(イメージ)
※発生消長は地域や気象条件によって異なります

対策方法

スルホニルウレア系以外の系統の除草剤を用いた防除

  • 酸アミド系の除草剤であるシバッチ乳剤を用いて防除を行う場合、発生後の散布は十分な効果を発揮することができないため、発生前から発生始期のタイミングでの防除をお勧めします。また発生状況によっては、シーズンを通した防除のために複数回の散布が必要です。残効が切れる前に2回目以降の散布を実施してください。
    シバッチ乳剤以外にもスルホニルウレア系以外の系統でヒメクグに登録を持つ剤はいくつか挙げられますが、適した使用方法や散布タイミングはそれぞれの剤毎に異なるため、必ずメーカーや販売店に確認してからご使用ください。

シバッチ乳剤の散布タイミング(例)
※残効期間は使用環境により変動します

スルホニルウレア系の茎葉処理除草剤を用いた防除

  • 感受性の低下が起こっていないコースにおいて、スルホニルウレア系の除草剤を用いて防除を行う場合、発生初期のタイミングで登録内の高めの薬量を選択しての防除をお勧めします。
    発生量が多い場合は、必要に応じて異なる系統の剤との組み合わせや複数回の散布、発生の多い箇所へのスポットでの追加散布等を実施してください。またヒメクグに対して登録のある剤でも、活性の強さが異なることがあるため、ヒメクグの防除を目的にする場合はなるべく効果の高い剤を選択してください。

防除を行う際の注意点

散布ホールと刈込み

  • ヒメクグは種子生産能力が高いため、結実した種子が芝刈り機に付着して刈込みルート沿いや芝刈り機が移動した先のホール順に広がりやすい特性を持ちます。
    低感受性個体の発生が疑われる場合、刈込みホールの順番を考慮したり、薬剤防除を行う際は発生が問題になっているホールに加えて、種子の拡散リスクの高い周囲のホールに対する防除も併せて行うことをお勧めします。

散布タイミング

  • 生育後期や開花後の散布は効果が低下するリスクが高くなるため、できるだけ発生初期までの防除をお勧めします。開花後や株化した個体に対しての防除を実施する場合は、散布前に刈込みを行うことで多少の効果改善がみられる場合があります。

水みち

  • ヒメクグは土壌水分が高い場所を好むことから、スプリンクラーや排水口周り、水みちなどが種子の発生源になりやすく、重点的な防除が必要です。
    なお、これらの場所は発生を確認しやすい場所でもあるため、春先の発生や薬剤の残効切れが近くなったタイミングなどに活用することができます。こまめな確認と早めの対処を心がけましょう。

類似した草種

  • 芝生地に発生する類似の多年生カヤツリグサ科の雑草として、ハマスゲ(カヤツリグサ属)やアオスゲ(スゲ属)、クサスゲ(スゲ属)などが挙げられます。ヒメクグ(ヒメクグ属)に登録を持つ薬剤の中にはこれらの雑草に対して効果が低いものがあり、特にアオスゲとクサスゲに対して十分な効果を示す除草剤はほとんどありません。類似の草種である可能性が疑われる場合、花の形状や地上部の芳香、根部の膨らみ(塊茎)の有無などで確認しましょう。

▼ ヒメクグに関する詳しい情報はこちら

雑草ポケットブック ヒメクグ
雑草ソリューションシート 日本芝フェアウェイ カヤツリグサ科

ヒメクグに登録を持つ薬剤例

(2013年グリーン農薬総覧より引用・抜粋・一部追記)

※写真をクリックすると大きい写真をご覧いただけます。


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