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● 芝種

あらゆる種類の暖地型芝草および寒地型芝草

● 病徴

緑〜青黒色で地表部に厚いマット層を形成する特徴があります。色の違いは、藻に含まれる色素の違いによります。激発して乾燥するとカサブタ状になり、めくることができます。

写真(ベントグリーンに発生した藻)
ベントグリーンに発生した藻
写真(激発しカサブタ状になった藻)
激発しカサブタ状になった藻

● 藻の生態

写真(ベントの葉に付着した藍藻類(←緑色の細胞))
ベントの葉に付着した藍藻類(←緑色の細胞)

池や湖に生息する水生の藻と、グリーンに発生している藻は種類が異なります。そのため池の水を散水していることと、グリーンにおける藻の激発に直接的な関係はありません。
またグリーンに発生する藻は大きく藍藻類と緑藻類の2種類に分けられます。一般に藍藻類はアルカリ土壌を好み、緑藻類は酸性土壌を好みます。この事実はpHを変えることで藻が生育できなくなる訳ではなく、藻の生育が少し悪くなるということを示唆し、pH調整だけで藻を抑えることが難しいことを意味しています。またグリーンにおける優占種は季節によって変わることがあります。
ゴルフ場で最も問題となるフォルミジウムやイシクラゲは藍藻類に含まれます。藍藻類は粘液を産生し、土壌表面を覆います。その結果、植物は水や肥料・農薬などの化学物質を吸収しにくくなります。粘液は土壌間隙にも移動し、透水性や通気性を阻害します。そのため藻が作った皮膜で覆われてしまうと芝は活性が落ち、また播種をしても育てるのが困難となります。最終的に皮膜が乾いてカサブタ状になると、植物の生育は更に阻害されるようになります。

● 発生環境

藍藻類の生育は強い日射と水分を好みます。しかし藻の大発生は日陰で確認されることが多いです。日陰というのは日射が弱いために蒸散量が低く、いつまでも土壌表面が濡れています。水分条件が適当であるということで藻の激発に関連していると考えられるわけです。
また極端に短く刈り込みをしている日当たりの良いグリーンでは藻の発生が多いですが、これは日射がより地表に届きやすい条件を提供していることによります。
土壌コンパクションが高い場所でも藻の発生が多くなります。これは芝の生育が良くないことから芝密度が低下して地表に光がより届きやすいこと、土壌排水が悪いためにいつまでも土壌表面が濡れていることが関係しています。
低施肥条件も藻の発生に適しています。これは生育不良のため芝密度が下がり、より地表に光が届きやすくなることが関係しています。

● 管理のコツ

  • 刈高を上げ、適量の施肥に努めます
  • 排水を改善し、過度な散水や表面的な散水を避けます
  • エアレーションをして土壌コンパクションが高い状態を回避し、透水性も高めます
  • サッチングを行い13mm程度のサッチ量を維持します
  • 芝密度を高め、適度な密度を維持します
  • 日当たりと通風性を良くするため環境を整えます
  • 防藻剤の使用

● 発生時期

図(発生時期)

発生時期の表記について
:多発生 :発生

● シンジェンタからのお奨め防除法

グリーンを管理する上で、藻に対して悩んだことのない方はいないのではないでしょうか。藻が発生する原因は大抵一つだけではなく、いくつかの要因が関係している場合が多いようです。これは解決方法が単純ではないことを意味しています。

  • もし藻に激しく覆いつくされている場合は地表を完全に乾かした後、通気性を良くするためにレーキやバーチカットなどでカサブタ状の藻を壊してやります。その後、薄目砂を施し、藻に当たる日射量を抑え地表が比較的乾いている状態を維持してやります。この作業が終わった後にクロロタロニルなどの藻に効果のある薬剤を7-14日間隔で散布していくことも有効です。
  • また藻の激発はブラックレイヤーの発達にもつながります。発達段階は以下の通りです。
    1. 藻に覆い尽くされた芝地は嫌気的になりやすい
    2. 嫌気的条件は硫化物が生成されやすくなり腐敗臭がするようになる
    3. ブラックレイヤーの形成
  • 芝の密度が高いと藻による侵食を避けることができます。プリモマックスの活用や芝密度を高める施肥計画などにより、年間を通じた芝密度の維持に努めることをお薦めします。

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