トップ虫害ポケットブックシバツトガ

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写真(シバツトガ)

● 学名

Pediasia teterrellus Zincken

● 形態

幼虫は最大2cm程度で茶褐色から暗褐色を呈しています。他の鱗翅目の幼虫と比べるとやや細長い印象です。
成虫はうす茶色から灰褐色で、体長は1cm程度です。羽を体に巻きつけるようにしている細長い姿が特徴的です。

● 害虫の生態

成虫によって地表にばらばらと産み落とされた卵は約1週間で孵化します。幼虫期間は約1ヶ月で、その間に脱皮を繰り返しながら成長し、6令を経て蛹化します。2令をこえた幼虫は地中の比較的浅い場所にやわらかい袋状の苞(つと)と呼ばれる住まいをつくり、その中で暮らします。幼虫の食害する草種は主にベントグラスですが、バーミューダグラス、コウライシバも食害の対象となります。蛹の期間、及び成虫の寿命はともに約1週間で、3回目もしくは4回目に発生した幼虫が越冬します。

図(害虫の生態)

● 防除のコツ

写真(幼虫が苞(つと)から這い出た跡) ベントグリーンでは幼虫が苞(つと)から這い出た跡【写真】を確認してからの薬剤処理が一般的だと思います。グリーン刈りやホールカップ切り替えの担当者はグリーンキーパー同様に、グリーンを見る機会も多いです。それらの方々とキーパーとの連絡が上手くいっていれば、発生初期の防除が可能です。発生は毎年大体同じような時期になることが多いので、その頃にグリーン刈り、ホールカップ切り替え担当者に初期発生を気にかけてもらうようにすることが重要です。

虫コラム
写真
グリーンのシバツトガによる被害についてです。近年の温暖化に伴い、シバツトガのみならずスジキリヨトウなどが年間3回ではなく4回の発生となったり、あるいは、はっきりとした発生ピークがなく、だらだらと発生する傾向にあるようです。そのため、薬剤による発生初期の防除タイミングが難しくなってきており、以前にも増して、グリーンの刈り込み担当者の観察力に頼るところが大きくなっているのは事実です。グリーンにポツポツと幼虫の発生跡を確認したらグリーンに薬剤散布されるかと思います。では、薬剤防除せず、放っておくとどうなるでしょうか。初期発生確認後2週間も経つと、写真のようにグリーン面はぼこぼこになり、苞(つと)の数は1m2あたり数百になる場合があります。こうなっては、パッティングどころではありません。そしてついには芝が枯れてきてしまい、最後には芝の張り替えです。
通常、ここまで気付かないことはありえませんが、一日でも早く発見することが大切です。グリーン刈りや、ホールカップ切り替えを担当される方の「プロとしての気持ち」が早めの防除に一番重要なことではないでしょうか。

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