トップコースとともにNO.14 ターフ訪問 札幌北広島プリンスゴルフ場

●コースとともに

札幌北広島プリンスゴルフ場(北海道北広島市)

ヘリテージで雪腐病などを防除
これからはダイブにも期待!!


確かな効果と低薬量が薬剤選択のポイント

 札幌市郊外の広大な樹林帯に位置する札幌北広島プリンスゴルフ場。北海道ならではの雄大なコースが特徴で、280万m2という広い敷地に54ホールがレイアウトされています。
 この54ホールのうち、東コースと西コースの合計36ホールは、グリーンやティーグラウンド、フェアウェイのすべてがベントグラス。そして、平成4年にオープンした南コースは、グリーンだけがベントグラスで、ティーグラウンドとフェアウェイはケンタッキーブルーグラスです。
 芝の種類が異なるコースを管理することについて、グリーンキーパーの佐藤雅彦さんは「芝の特性によって仕事の内容を変えなければならないので、やはり手間が多くなります。芝の刈り高が違ってきたり、農薬の散布も異なってきたりしますから」と語ります。
「どちらかといえばケンタッキーブルーグラスのほうが管理しやすいですね。丈夫だし手間がかかりません。ベントグラスのフェアウェイは、カタビラが混入しているので、雨が降ったあとに温度が上がるとカタビラが溶けてしまう。それが病害を発生させる温床になりかねません」
 こうした病害の発生を危惧する佐藤さんは、6月下旬と7月下旬の2回、ベントグラスのフェアウェイにヘリテージを散布しています。
 もっとも、丈夫なはずのケンタッキーブルーグラスでも、去年は予想外の降雨により病害が発生してダメージを受けたためオーバーシードしたそうです。「ヘリテージを散布している東西の両コースは、ぜんぜん病害が発生しなかったというのにね」と佐藤さんは、自然相手の仕事のむずかしさを指摘します。
 特に最近は天候不順の年が続いています。札幌北広島プリンスゴルフ場でも、今年は根雪が溶けるのが遅かったため、営業開始が当初の予定よりも1週間ほど遅れたそうです。
「天候が変わってきていますね。暑さが秋口までずれ込んでいます。予想に反して暑い期間が続いているので、病害が発生しやすくなっているようです。そこで、8月の下旬になって農薬をどんどん散布しているという状況です。ちょうどヘリテージの効果が切れてきたということも影響しているのでしょう」


副支配人・グリーンキーパー
佐藤 雅彦氏

 ヘリテージをはじめ薬剤選定のポイントについては、抑えようとしている病害に対して確実に効くことが最も重要だと、佐藤さんは強調します。また、農薬の使用総量を抑えたいので、薬量の少ないものを意識的に選んでいるそうです。そうした点からヘリテージは、佐藤さんの期待にしっかり応えているようです。
「今年はヘリテージのほか、ダイブをグリーンに散布してみました。これからは、ヘリテージ一辺倒ではなく、ダイブを散布することで、総量と散布回数を減らすことができるかなと考えています。ダイブは、ダラースポットなど幅広い病害に効果があるので、いろいろな薬剤を使わなくてすみますね。散布回数が少なくなれば、人件費を抑えることもできます」
 北海道という寒冷地の宿命で、同ゴルフ場も11月中旬から4月中旬くらいまでは積雪によってクローズされますが、この期間、問題となるのが雪腐病です。佐藤さんは雪腐病対策に、バナーマックスとヘリテージを併用しています。
「シャープに効いているという印象がありますよ。雪腐病が発生するということは、まずないですね。グリーン、ティー、フェアウェイ、いずれにも出ていません。ただ、ラフには散布していないので、ここには発生します。比較すると興味深いですね。散布したところとそうでないところの違いが歴然としているんです」
 したがって、散布するときには、きちんと全てのノズルから薬剤が出ているかをきちんと確認しています。もし、散布にムラがあったら、確実に雪腐病にやられてしまう。それゆえ、散布の際には細心の注意を払っています。
「雪腐病はベントに発生しやすいですね。ケンタッキーのほうは雪腐病防除の殺菌剤はあまり散布していません。うっすらと雪腐病にやられますが、春先に病害がついていても、それはそれで回復します」

写真(ホタルが自然発生!!環境づくりも重要なテーマ)

 雪腐病の防除は、散布のタイミングがむずかしいといわれます。佐藤さんも「天候予報とにらめっこ」と苦笑します。散布の予定を立てていても、雨が降れば中止。その反対に、天気を見て、急に散布を決めることもあるそうです。
「作業員の確保が大変。メインとなるスタッフは常に態勢を整えていなければなりません。むずかしい仕事なので失敗はできない。この時期、スタッフは忙しいですよ」
 二度に分けて雪腐病の防除を行う場合、効果をできるだけ長く持続させようと考え、2回目の散布をぎりぎりの時期まで遅らせようとするゴルフ場もあります。しかし、その場合、いきなり雪が降って散布のタイミングを失うという失敗が少なくありません。春になってみないと結果がわからないという不安な状態になり、場合によっては、グリーンだけ雪をどけて薬剤を散布することにもなります。絶対に抑えるという覚悟で、3回目の殺菌剤を散布するというゴルフ場もあるようです。「ヘリテージの場合は、とにかく11月の中旬には散布してしまうほうがいいようです。そうしたほうが間違いがない。根雪前の雨なんて気にする必要はありません」
 佐藤さんは、11月の第1週くらいまでにはヘリテージの散布を終えるようにしているそうです。散布後、ある程度の乾燥期間があれば、たとえ根雪前に雨が降ったとしても、春先にひどい状態になることはないと太鼓判を押してくれました。


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