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害虫と病気の話

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第69話 テンサイ根腐病は、予防的な薬剤散布で発生を抑える

カビが引き起こすテンサイ根腐病

テンサイ根腐病は、根部や葉柄基部が腐敗するテンサイの病気です。原因となる病原菌は、Thanatephorus cucumerisという糸状菌の一種。このカビはテンサイ根腐病のほかにテンサイ葉腐病も引き起こします。
 病原菌の菌糸や菌核と呼ばれる耐久体が土壌中やテンサイの被害組織中に残って翌年の病気の伝染源になります。そのため連作は発生を増大させますので、連作を避けることが大切です。輪作体系にイネ科作物を導入することによって、土中の病原菌が減少します。また、中耕による過度な土寄せは根腐病の発生を助長するので注意が必要です。

テンサイ根腐病による根にできた黒褐色の病斑
テンサイ根腐病による根にできた黒褐色の病斑

軽症でも糖分は減少する

発生は6月下旬頃からみられ、7月下旬から8月にかけて病気が広がっていきます。特に、高温で雨が多い夏に発生が目立ち、最も進行するのは、8月下旬頃です。
 テンサイ根腐病は、地際の葉柄や根の上部が黒褐色になり、腐敗するところから始まります。畑全体ではなく、局所的に発生するのもこの病気の特徴です。病気が進行すると病斑は根全体に拡大し、完全に腐敗し、欠株になってしまうこともあります。被害は大きく、欠株により、収量が減少しますし、病気が軽症でも糖分は減少します。さらに、重症になると製糖原料にはなりません。

発生前に薬剤を予防的に散布

テンサイ根腐病の対策で重要なのは、定植前にペンシクロン水和剤苗床潅注を必ず実施することです。その上で、病害発生予察情報などを参考にしてアミスター20フロアブルなどの薬剤を予防的に散布します。1500倍から2000倍に希釈したアミスター20フロアブルの薬液を10a当たり200リットル、1回から2回、株元によくかかるように散布するといいでしょう。 散布は、発生前の6月中旬から7月中旬が好ましく、特に、6月下旬が重点防除時期とされています。薬剤がゆっくりジワジワ移行することで、作物内部にムラなく広がります。
 アミスター20フロアブルの散布には、病原菌のてんさいへの侵入を抑える予防効果に加えて、既に侵入した菌糸に対しても治療効果もあります。さらに、病原菌の新しい胞子が作られるのを抑えるため、葉腐病との同時防除にも効果的です。
 また、極端な高温条件下での使用や、浸透性を高める効果のあるニーズ、ミックスパワーなどの展着剤、液肥等の混用は、有効成分を急激に吸収して、薬害を生じることがありますから、併用することは避けて下さい。

防除適期
てんさいの防除適期

シンジェンタジャパン株式会社 技術顧問

2011年2月28日掲載

※製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。

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→→第70話 ジャガイモ軟腐病の防除は、適正な施肥量から

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