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第2話 アザミウマ(スリップス)類
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第2話 アザミウマ(スリップス)類
アザミウマは英語のThripsをそのまま発音して、「スリップス」とも呼ばれています。
体の大きさは大型のものでは10mmくらいの大きさのものもありますが、農作物を加害する種類のほとんどは0.7〜3.3mmの小さな体長のものが多く、微小害虫に位置づけられています。
外国から進入したミナミキイロアザミウマやミカンキイロアザミウマが野菜や果樹の大害虫として重要な位置を占めるようになってきています。また、土着のネギアザミウマがこれまで問題とならなかったかんきつ類やカキなどの果樹へ加害するようになってきています。
アザミウマ類は今後、さらに農作物の重要な害虫になっていくことでしょう。
アザミウマの名前の由来:英語の「Thrips」はギリシャ語の「木の虫」に由来するとされています。それでは、日本名のアザミウマはどうなっているのでしょうか?アザミウマは漢字では花の「薊」と動物の「馬」との合成語で「薊馬」と書きます。
明治時代に大阪周辺で、アザミの花を右手に持ち左手の手のひらにそれを乗せて軽くたたき、「馬でよ!牛でよ!」と言って、アザミの花から出てくる虫の数を競った遊びがあったそうです。「アザミウマ」と名前をつけた松村松年博士が大阪周辺の出身であることから、この遊びが語源のいわれではないかとされています。もし、松村博士が牛の好きな方であったなら「アザミウシ」になっていたかもしれませんね? |


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| アザミウマの農作物への加害と症状:農作物を加害するアザミウマをその食性から分類すると食葉性アザミウマと花粉食性アザミウマに大別することが出来ますが、多くのアザミウマは前者に属しています。植物の花粉を好んで食べますが、作物の葉、花、果実や若い枝なども加害し、アザミウマの食害を受けた場所は組織が破壊され、残された表皮の下の空隙が銀白色に光って見えます。この被害部位の症状を銀色に光って見えることからシルバリング(Silvering)と呼んでいます。この症状以外にも、葉や果実が灰色や褐色、黄色になったり、葉が縮んだり、変形するなど、アザミウマの種類や作物への加害時期によっていろいろな症状が現れます。また、トマト黄化えそウイルス病などのウイルス病を媒介し、被害を助長することになります。 |
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| 防除対策:アザミウマ類の防除が難しいのは、休眠しないで気温が適してさえいれば増殖することと、卵が植物の組織内に産卵され、蛹になる時に土中に入ることなど薬剤を散布してもかかりにくい時期のあることなどがあげられます。また、寄生する植物も多いので、ほ場周辺の雑草などにも生息しており、そこがアザミウマの供給源となっている例もみられます。
アザミウマの防除を薬剤で行う場合、アザミウマの種類によってその防除効果は異なります。必ず、防除しようとするアザミウマがどんな種類なのかを確かめて、薬剤を選択し、防除を実施するようにしてください。(アザミウマに登録のある殺虫剤はホームページをご覧ください。) |
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シンジェンタ ジャパン株式会社 開発本部 技術顧問
古橋 嘉一2001年10月5日掲載 |
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→→第3話「コムギ雪腐病」を読む
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