病害虫・雑草防除ガイド - 雑草の話
黄色の花とハート型の小さな葉が3つ集まった葉が特徴
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カタバミ

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写真(カタバミの花と果実)

写真1:カタバミの花と果実

カタバミ科の植物は草本、木本合わせて世界中に約5属300種ほどが知られています。国内には在来種、帰化種合わせて、数種のカタバミ属が生育しています。最も一般的なカタバミ(Oxalis corniculata)は畑、樹園地、芝生や道端などに生育する強害雑草で、その分布は亜寒帯〜熱帯のほぼ全世界におよび、国内では北海道から沖縄・小笠原まで生育しています。

花は4〜10月頃、黄色の小花が数個集まって咲き、受粉後、円柱形の先のとがった愛嬌のある形の果実をつけます。この果実の中に多数の種子ができ、熟すと果実がはじけて地面に種子を弾きちらし、後代を残します。繁殖個体はこの種子から発生したものと、地表面に残る休眠芽から生育したものとがあります。草高はあまり大きくない草ですが、黄色の鮮やかな花弁と、ハート型の小さな葉が3つ集まった葉は特徴があるので、花が咲いていなくても比較的よく目立ちます。

  • 写真(アカカタバミ(牛久))

    写真2:アカカタバミ(牛久)

  • 写真(サトウキビ畑のムラサキカタバミ)

    写真3:サトウキビ畑のムラサキカタバミ

赤紫色の葉をした株もあります。これはアカカタバミと呼ばれカタバミの変種で、葉の色が綺麗なので庭などに植えられることもあります。ムラサキカタバミ(Oxalis corymbosa)は南アメリカ原産の帰化植物で江戸時代末期に観賞用に植えられていたのが始まりとされています。鑑賞用にされていただけあって、ピンク色の可憐な花のみならず、葉も何処となく在来種のカタバミよりも洗練されているように感じられます。

しかしこの種は繁殖力がとても強く、今では日本全土に野生化して、本州中部以西に多く分布します。特にサトウキビ畑でよくみられ、タチアワイキセンダングサや、タチスズメノヒエなどと並ぶ強害雑草とされています。また、この種は種子をつけず、地下の鱗茎に多くの子球をつくり盛んに繁殖するので、圃場内に一旦広がってしまうと防除するのが困難になります。サトウキビは圃場内で使用できる除草剤の種類も限られ、手作業による除草がなお多く行われているため、今後新たな除草剤の適用拡大が望まれています。

写真(花が可憐なイモカタバミ)

写真4:花が可憐なイモカタバミ

ムラサキカタバミによく似たイモカタバミ(Oxalis articulata)はその名の通り地下にイモのような塊茎があって、子イモを作って繁殖します。この種も南米原産で帰化は戦後とされていますが、今では本州以西でかなり野生化しています。ムラサキカタバミよりも花の数が多く、より華麗で、また花期も長いので見わけられ、園芸用としても緑道や庭園などにもよく植えられます。

写真(荒地に生育するベニカタバミ)

写真5:荒地に生育するベニカタバミ

ベニカタバミ(Oxalis brasiliensis)も南米原産の帰化種で、大正時代に渡来したものです。他の帰化種に比べて葉が小さく、長い花茎の先に一段と濃いピンクの花をつけるので容易に区別できます。農耕地などでの発生は少ないですが、空地などではしばしば自生しています。

 

シンジェンタ ジャパン株式会社
開発本部 除草剤開発部
中谷 英夫

2005年6月6日掲載

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